これからもきっと、いい日が続く。
あくまで〝次期〟地母神とはいえ、
「地母神にならなくてもいい方法、考えてよ。――だって、なっちゃったら一生ここから出られなくなるでしょう?」
そう言う
『それから?』
その文字列の下に『にいちゃんのいるトウキョーへ行こう』と続けると、
「どうして?」
「二人で一緒なら、一生ここにいるのも悪くないかなって」
【7日目】
「前の子守りは、なんでクビになったの?」
数学の勉強中にふと問いかけると「あー、アイツ?」と座椅子を並べて左側の
「御花見団子先生の神作品を『ただのラノベ』って言いやがったから、クビにしてやったわ」
やがて地母神となる存在がオレの書いている小説を〝神〟扱いしているのを聞くたびに、気恥ずかしいようなくすぐったいような気持ちになる。事実は小説よりも奇なり。
そう、オレは一作品だけ運よく書籍化していただいた
「神作品だなんてそんな」
「なんでアンタが照れるのよ」
着任してから本日で7日目。何事もなく今日が終わって明日になれば、オレは最長記録保持者となる。とても恐れ多くて口に出しては言えないが、オレは――たとえ、ホッケーマスクを外した顔がどれだけみにくいものだったとしても――
「オレのにいちゃんは、
だから、ウソをつく。
きっと、
「
「御花見はペンネームだから……」
オレがツッコむと「わかってるわよ!」と左手で肩を叩かれた。照れ隠しだと思う。それにしても痛いけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます