執筆作業
バブみ道日丿宮組
お題:走る即興小説 制限時間:15分
筆が乗るときはスラスラと小説ができあがるものだが、そうでないときは当たり前だが完成すら怪しくなるーーそれが即興小説だ。
かれこれ6、7年ぐらいやってるともなれば、同じようなお題がきてる気がするがそんな感じはしない。
かといっても、これが10年ぐらいになれば、やったことあるのも出てくるんじゃないかと思う。
同じのが出たとしても、記憶にはないからはじめてのお題に近い。
ランダムとはランダムで、不規則。
規則正しい文字入力なんてものはでてはこない。
「なにやってるの、お兄ちゃん」
ふと執筆にはげんでると、たまに来訪者がある。
「本書いてる」
「売れるの?」
妹は現実的だった。
印刷された物を手に取ると、ベッドにインして読み始めた。
「面白いか?」
「まだ1ページも読んでないよ」
それもそうかと、作業を再開する。
即興小説はもちろん短編になるし、続きそうな気配をあまり残してはいけない。続きそうでは執筆者が止まらなくなる。やがてそれは中編、長編となって、投稿されるがあまりいいのができたとは思えない。
やはり即興小説クリエイターは、短編向き。
そんなことを思ってしまう。
「どうしてこれ女の子同士でキスしてるの?」
「恋人だからだ」
「そうなんだ」
感想を聞きたいが、それはおもてに出さないで置く。
妹には素直のままでいて欲しい。
黒い下着が見えてることを指摘しないのもまた気づきを得て欲しいと願うからだ。見てて興奮するとかそういうのでは決してない。当たり前だよな? 妹で興奮するのは二次元だけだ。現実は血の繋がりというのは強い。
まぁ……妹とは血が繋がってないし、興奮しても犯罪にはならない。
「ねぇ、お風呂入ろうよ」
読み終えたのか、読むのをやめたのか。こちらに近づいて、抱きついてくる。
「まだ書いてる途中なんだ」
「わたしとどっちが大事なの」
難題だった。回答を間違えると、妹の機嫌が極度に悪化する。
「両方。ちょっとだけ、お前かな」
「じゃぁ、いこ?」
胸を押し付けられて、その気にならないのはいない。
お風呂ーーそれは全裸でいろいろするイベント。
それを小説で書こうとすれば、即興ではすまない。
そのままベッドシーンのを書きたくなるぐらいに濃いものなのだ。
「仕方ないな」
手を引かれるまま、お風呂場へと向かう。
着替えは既に妹が持ってる。
部屋に来た時点で既に狙ってたのだろう。可愛い奴め。
父親からは妹と結婚することには何も反対されてない。
とはいえ、未成年が年中家で盛ってることはできない。
母親がいないとき、父親がいないときに、いちゃいちゃするしかない。
俺もそういう部分をあまり親に見せたくはない。妹のどこが好きだとか、どこが柔らかいとか、答える気はない。
「おっきくなった」
お風呂に入るなり、妹はいう。
「そんなん見たら、そうもなる」
妹の身体つきはとてもいい。シャワーで弾かれる水のしぶきがとてもえっち。まるで体液が溢れてるかのような錯覚に俺の脳は支配されてく。
やりたい。
ただその感情が芽生える。
「ねぇ、しよ」
否定はしなかった。
執筆作業 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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