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「というわけで」
週末、学校から数駅と徒歩で十分以上離れたカフェチェーン、フタバで四人がテーブルを囲んでいた。学校近くや駅傍で他の生徒の目につくのを避けたいという
「彼氏の
「よろしくな」
「……な、なんだ? どうかしたか?」
少し心配そうにした彼に対して
「爽やかイケメンじゃん」
同様に
「痩せマッチョの爽やかイケメンじゃん」
「それ」
「ねえ?」
頷きあっているふたりをみて
「ちょっとなによふたりとも」
「絶対ガリ勉系がくると思ってたのに」
「私は小動物系後輩かもって思ってた」
「それなのに痩せマッチョ爽やかイケメンがくるなんて信じられる?」
「ねえホントに付き合ってるの? それってちゃんと男女交際的なやつ?」
ふたりが口々に懐疑的なことを言い始め
「アンタたちねえ!」
「まあまあ」
声を上げかけた彼女を制したのは
「だって……」
彼は軽く背を丸めると、収まりがつかない
「とりあえず証明書替わりってことで、こんなもんでいいか?」
「あ、はい」
「ゴチソウサマデス」
ふたりは毒気を抜かれた表情で答えながら
「ひと前ではそういうことしないでっていつも言ってるでしょ!」
「痛い、ちょ、痛いって。そうは言っても今のは絶対そういう流れだったろ?」
「そ、それはそうだけど……」
彼女の声はしおしおとしぼんでいき、最後には「は、恥ずかしいじゃない」と絞り出すように口にして俯いてしまった。
「乙女か」
「いやあ、
「まあとりあえず自己紹介はこんなところで、なんか聞きたいことがあるんだっけ?」
ホットコーヒーのカップ片手に
「あ、はい。ちょっとその、男子の意見が聞きたいっていうか」
隣に住む幼馴染と付き合いたいと思っているが、相手はなんとなく義姉に気持ちが行っていてこちらを振り向いてくれないといった現状をかいつまんで話す。
「なんかこう、男子的にキュンとくるようなイベントはないかなといいますか」
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