第4話-④ その後
「ソウタぁ!今見たこと、とりあえず誰にもいわないでねぇ!」
(とりあえずって…)
警察隊は任務を終了させ、ばらばらと公園に隊員が集まる。
式典内でアストラのリーダーは処刑され、表向きにはアストラは壊滅したことになっているが、僕は目の前で星の子を見てしまった。
なのにメラナたちは呑気に「始末書を誰が書くか」で揉めている。
(何だこの人たち…)
とはいえ、明らかにメラナの両腕の出血は酷かった。セティが手当するのを手伝おうとソウタは腰を浮かすが、結局またその場に座り込む。
正直なところ、
記念碑を訪れたのは単純に式典をサボるための口実に過ぎない。
しかし、そのせいで、自分と年がそう変わらない女の子があれだけの怪我を負うぐらいなら、式典で暴れた方がマシだったかもしれない。
結局、ろくにお礼や謝罪もできないまま、ソウタは学園に帰された。
「…静かだったよ。店はどこも閉まってたし」
「ふーん」
ホイッスルが鳴る。
ソウタとリタは背中合わせになり腕を組む。
ソウタは再び、祖母の話を思い起こした。
「…なあ。世界が生まれ変わった時のこと、お前どう思う?」
ソウタは前屈みになり、リタは背筋をほぐす。
「…あん?」
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