第4話 反発
第4話ー① 回想
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今日は少し疲れてそうだ。
弱々しいが微かに笑みを浮かべながら、祖母は何やら
僕は朝食のスープがこぼれないように慎重におぼんを運ぶ。祖母が大好きなキノコのスープ。
やがて祖母も僕に気がつき、書く手を止め、僕の危なげな
ベッド横のサイドテーブルに何とかおぼんを
「おはよう!ばあちゃん!」
「おはよう、ソウタ。今日もありがとう」
祖母はそう言って僕の頭を
「何してたの?」
僕は描きかけの紙を指差した。
「ボケ防止さ。意味なんてないの」
祖母は穏やかに答える。
僕はベッドのそばまで椅子を引きずり、祖母の横に座った。
「…ねぇ!今日もお話しして?」
「ふふふ、好きだねぇ。そしたら今日は、ばあちゃんのお母さんから聞いた話をしようか」
「ばあちゃんのお母さん?」
僕は
「今から95年前の話だよ。」
ばあちゃんは僕の計算が終わらないうちに頭を
「ばあちゃん、産まれてないね!」
「そうだね。ばあちゃんもソウタの父ちゃんも知らない
…昔の世界の話だよ」
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