第10話事件の全貌

「田崎優子あんだが、今回の事件の真犯人だ」

黒井川は厳しい眼差しで田崎を見ている。

「まず、第1の殺人ですが、あれは巧妙なトリックです」

「しかし、田崎先生は我々と一緒にいて、小日向舞殺害されたじゃないですか?」

「ノンノン、ワトソン君あの時、既に小日向は死んでいたんだよ」

「じゃ、どんなトリックを」

「録音テープだよ。これ、田崎さんが手作りのしおりをみんな見てごらん。202号室が小田切で、201号室が田崎先生」

「それが、何か?」

「ワトソン君、実は悲鳴は202号室ではなく201号室だったんだよ」


「実は1ヶ月前に201号室に田崎さんはこの山荘に宿泊しています。もちろん変装して、その時、ラジカセを隠したんですよ!そして、事件発生後、ラジカセをあなたの部屋から捨てた。そして、我々と山荘の外を巡回した時、旅館の裏のごみ捨て場に捨てたんだ。探すの苦労しました」

戸川が部屋から出でていき、すぐ戻かってきた。

「これで。いいですか?」

戸川はラジカセを持ってきた。


「あなた、宿帳としおりから筆跡同じところがあることを考えもしなかったでしょう。刑事の目はごまかせません」

「黒井川君、密室殺人の謎は?」

「マスターキーです。1ヶ月前に宿泊した時、マスターキーを手に入れて、合鍵を作ったんです」


「田崎さん、異論は?あなた、一人ずつ殺る予定が、土砂崩れが都合良く起きて残りを殺そうと考えたんたですね?一昨夜、あなたは生徒に紅茶を配りました。山本に睡眠薬を溶かした紅茶を配りましたね。その後、山荘裏から持ってきた、タイヤチューブを巻き付け、僕と戸川君と3人で飲みアリバイをまた作りましたね」



「黒井川さんの、おっしゃる通りです」

「先生どうして、こんなことを……」

佐々木はそうぼやいた。小田切は、

「ごめんなさい、ごめんなさい」

と、言い続けている。


「田崎先生、何か言いたい事は?」

すると突然、田崎は笑い出した。




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