第2話 幼馴染み
さて、第2話だが。
ここから、本格的に恋愛ものになるのかと思いきや、なーんだ。まだ、幼少の頃だと。
いったい、いつ頃から恋が芽生えるんだか。。。
ヴィシュヌ「なんだい、シヴァ。もう始まってるじゃないか。」
はぁ?、、、まだ、二人して幼いんだぞ。いや、まだだろ?
ヴィシュヌ「そんな事はないはずだよ。二人は永遠に一緒なんだから、魂がそのように導くよ。
シヴァだってそうだろ。幼かろうが、関係ない。」
いや、俺は相手が幼いだけで、俺は大きくなってた。
ヴィシュヌ「シヴァ、、、シヴァは、中身が幼かったときいているよ。」
だ、誰に聞いたんだよ!そんなこと。
アメノミナカヌシ「ハハハ。僕等だよ。」
ミ、ミナカヌシ!やっぱり、、、笑うんじゃねぇよ!
アメノミナカヌシ「だって、おかしいじゃないか。シヴァは、あの頃は、相手と同じだったかもしれないよ。」
そ、それを言うな!、、どうせ、俺はやんちゃ坊主だったよ。
まっ、そんな事どうでもいいけどさ、
これからどうなるんだ?
ヴィシュヌ「では、話していこうね。」
サム「ヴィ、ヴィシュヌ様、お手柔らかにお願いします。。。」
相変わらずだな、サム。恥ずかしいのかよ。
サム「そりゃ、恥ずかしいですよ!僕が書いてないとは言え、ある意味、このお話はラブレター💌みたいなもんですから。」
なるほど。。。ラブレターか。❤️❤️
じゃ、しっかり書かないとな、ヴィシュヌ。
ヴィシュヌは微笑みながら、話してくれた。
✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣
サムとチコが生まれて、毎日のようにサムはチコの家を訪れていた。
サム「チコママ!おはよう!チコは?」
パティ「おはよう。サム。今、朝食中よ。サムも食べる?」
サム「僕、父さんと食べてきたから大丈夫だよ。」
そう言いながら、サムはお決まりにチコの隣に座り、チコの食べている様子を見ている。
パティお手製のパンのような焼いたものと、卵を混ぜた、、そちらで言うところのスクランブルエッグとでも言うか。あとは、野菜が沢山小さく入ったスープだ。
こちらでは、味付けはあんまりしない。大体は、薄くつけてあり、使っている食材の味そのまんまな事が多い。
サム「チコは上手に食べるね。でも、ちょっとこぼれてるから拭いてあげる。」
チコは、ニコニコしながら、頬ばり食べている。
サムはチコの周りを拭きながら、チコのお世話を焼いていた。
まるで、兄と妹といったところだろうか。。。サムはチコが可愛くて仕方ない。どこに行くのも、チコを一緒に連れていき、パティとの食材集めもチコの手を引きながら、歩いている。
周りの大人達はまるで兄妹だと疑いもなかったくらいだ。
ある日、パティのところにオニキスがやってきた。サムはチコをつれて近くの広場であそんでいる。
パティ「いらっしゃい。どうぞ。」
オニキスを部屋に入れ、食卓のテーブルにオニキスが着く。
オニキス「随分と大きくなってきたな。サムもだが、チコも。」
パティ「大きく成長してくれるのは嬉しいけれど、その分私の手を離れる日が近くなるわ。」
オニキスも同じ思いを抱えていた。我が子を僕らが預かる事になっていたからだ。
パティ「グループの使命なんて、大丈夫なのかしら。。。あの子に。。」
オニキス「心配なのは、僕も同じだ。でも、ヴィシュヌを昔から知っている。あいつは、いいやつだ。きっと、二人を大事にしてくれる。」
パティは頷き、複雑な表情を浮かべていた。。。
一方、サムとチコは、広場で走り回り、お互いに捕まえたり、つかまったりと、なんの遊びなんだか、じゃれあっていた。
「おい!お前、誰だ?」
突然少年が話しかけてきた。
少年「ここは、僕らがいつも遊び場にしてるんだぞ!誰だ?お前らは?」
少年の周りには何人かの同じ位の少年がいる。
サムはチコの前に出ると
サム「君たちの遊ぶ所なの?」
少年「そうだ。」
サム「勝手に入ったら駄目なの?」
少年「別にいいけど、誰だ?ってきいてんだ。知らない者とは、遊べない。」
サムは全く理解できない。
サム「僕はサム。そんで、チコだ。」
少年は、どこからきたんだ?とか、いつから来たんだ?など質問してくる。
サムは答えるが、最後にサムが尋ねた。
サム「君の名は?」
サムの質問に、
「あ、ごめん。」と謝り、「アロンだ。」
すると、周りにいた少年達も次々に名を言う。
アロンはサム達の事を聞くと、「じゃぁ、遊ぼう。」と誘ってきた。
サムと少年は、すぐに仲良くなる。まだ幼いチコに合わせてアロン達はあそんでくれたりもした。
シヴァ「かなり、慎重だよな。まるで、知らない子とは遊ばないようにって親から言われてるかのようだよな。」
そりゃぁね。安全安心とは言え、いつ闇の連中が入ってくるかわからない。そんな頃だったからね。
シヴァ「なるほど。。。」
このアロンとの出逢いは、後々まで、ずっと続くんだ。今でもサムの親友であり、良き相談相手なんだよね。
シヴァ「そうなのか。そんな相手が一人や二人いたって不思議ないよな。」
今じゃ、時々チコと帰っては、アロンと会っているみたいなんだよ。
あの時の少年が今じゃ、大人に成長し、婚姻もしているし、子にも恵まれているんだ。
シヴァ「そうなんだな。。その頃からは、かなり時が経ち皆、成長したってわけだな。」
オニキス「まだ、サムもチコもまだ生まれていなかった頃、この世界、一族の長はヴィシュヌだったよな。」
シヴァ「そうらしいな。それが、歴代の「ヴィシュヌ」に抜擢され、グループの長になり、今がある。」
ヴィシュヌ「お恥ずかしいねぇ。僕みたいなのが長だからね。。
でも、僕の故郷の種族はオニキスが長をやってるよ。」
オニキス「おかげさまでね、安全な世界でゆったり暮らしてる。妻のパティとね。
ヴィシュヌがパティを連れて来てくれたおかげで、夫婦にもなれたしな。」
ヴィシュヌ「オニキスはね、パティに心を寄せても、中々ねぇ。。。言えなかったんだよねぇ。。。
シヴァみたいにグイグイいけばいいのにさ、照れ屋だしね。」
シヴァ「俺がなんだよ!
いつ、グイグイいったよ!」
ヴィシュヌ「いつも、強引じゃないか。ねぇ、、、ミナカヌシ様。」
アメノミナカヌシ「ハハハ。シヴァは、自分でわかってないからね。
かなり、強引だと。」
オニキス「まぁ、まぁ。。。」
シヴァ「チコとサムの恋物語があるように、そのチコの母であるパティと、サムの父、オニキスとの恋物語があったというわけか。」
ヴィシュヌ「いいねぇ〜。。。愛はいつだって幸せをくれるものなんだよね。。。」
サム「ち、ちょっと、僕の事、忘れてませんか?恥ずかしいとは言え、僕とチコのお話なんですから。」
ヴィシュヌ「あ、そうだったよね。」
サム「ヴィシュヌ様〜。。。」
シブァ「そう言えば、上のアメの社にオニキス夫妻と、アロン夫妻が招待されているんだろ。」
サム「そうなんですよ。上から見守ってくれているんですよ。嬉しいですねぇ。。。」
シヴァ「そうだよな。だから、オニキスも出て来て、少し登場してくれたんだよな。」
シヴァ(で?、、、結局いつ、チコとサムは恋心が芽生えたんだ?
うーん、、、俺には、わからん(ーー;))
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