最終話 あの日の忘れもしない思い出

_____不思議な星の砂を貰った!


 「じゃあ……飲んでみる、ね」


 そういい、一輪は星の砂を飲んだ。


 「なんだろう、すごく心が暖かい気持ちだし」

 「なにより」


 「。」


 そういい、一輪は恐る恐る車椅子を降り、立ってみた。

 その姿は、嘗て下半身不随になる前の頃のように、なんの支障もなく綺麗だ。


 「ちょっと、歩いてみる。」


 そういい、一輪は車椅子から遠ざかるようにてくてくと歩いてみる。


 「……!」

 「歩けた……!」


_____一輪の下半身不随、完治


 「それじゃあ、自分も飲んでみますかー。」


 続いて一車が星の砂を飲む。


 「なんでしょうかねー、温かい気持ちになれるし」

 「なんか、心もスッキリしている」

 「こんな感覚、かなり久しぶり。」


 「今なら、普通に学校も行けそう。」


_____一車の心の病、完治。


 「つぎは、あたちサマがのんでみる!」


 そういい、最後にクリスが星の砂を飲む。


 「わぁ……すごくやささいきもちになれる!」

 「それに……なんだか、できそう!」


_____クリスの心臓の病、完治。


 「効果があったようで、何よりです……」

 「それでは皆さま、良い未来を。」


 「では、そろそろ……地球に戻りますぅ。」


 「みんなと会えて楽しかったぞ!ありがとうな!」


_____


 汽車は地球へと戻った後、一同は真夜中の病棟に帰ってきた。


_____それから3年後。


 「でさぁ、補習受けたとはいえギリダブらずに卒業できたんですよー。」

 「あの時のアイツらのおかげで、自分念願の大学に通えることができて感動ですねー。」


彼方星一車

 入院期間のブランクがあり、多少の補習はあったものの、無事留年せず卒業。

 今は、嘗ての自分のようなを救うため、心理学者の道へと歩み出している。


_____


 「へいパス!へいパス!ナイシュー!」

 「またこうやって、バスケができて嬉しいよ。」


黒烏一輪

 下半身不随が治り、今ではすっかり歩けるようになった。

 大好きなバスケにも復帰し、今はスポーツ選手を目指して努力している。


_____


 「でね、あたしね」

 「医療系の勉強頑張るの!昔のあたしみたいに、身体が弱い子達の為に。」


闇幕クリス

 生まれ持った持病が完治し、今は中学一年生。

 院長の娘、というのもあるが自身が身体が弱かったことを思い、今は医療系の勉強に励んでいる。


_____


 「定年退職して早3年、か……」

 「定期的に手紙送ってくる彼奴等患者たち、元気そうで、良かった。」


蘇鉄英辞郎

 60で定年退職し、今は自宅でのんびりと過ごしている。

 一車、一輪、クリスからの手紙が毎日のお楽しみだ。


_____また、いつか会えるといいな!


END

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銀河鉄道は闇幕病棟に ノア @noa_zarusoba

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