第6話 原初の星、はじまりの母
_____オーロラ、とても綺麗だったし雪遊び楽しかったね!
「では、そろそろ次の星行きますよぉ〜。」
「うーい。」
一車も、だいぶ慣れ親しんできた。
次の星へと行く為に、一同は汽車に乗る。
_____
「わぁ〜すごい……おほしさまがきらきらしてる!」
「ここら辺は、さっきと風景が違うな……。」
今見える景色は、この世のモノとは思えないほど綺麗だ。
まるで、誰かが見守っているような優しさと安心感に包まれる。
「もうそろ着くぞ!」
「私たちのママが待ってますよぉ〜。」
そういうと、取り分け景色が綺麗な不思議な星に到着する。
_____
「……皆様ようこそ。」
「先日は、わたくしの娘を助けて頂きありがとうございました。」
そう歓迎するのは、ふわふわの杏色の髪をした母性溢れる女性。
「ここは原初の星。」
「あのー、車掌さん?」
「はい〜。」
「このくるくる髪の毛の人がアンタのママ?」
「そうですよぉ〜宇宙の原初の母って感じでしてぇ」
「私たちはママと呼んで親しんでおります〜。」
「おっと、名前を申し忘れていました」
「わたくしは、インフィニットオケアノスと呼ばれております。」
_____
インフィニットオケアノス
宇宙の開祖の母であり、カペラオペラ号の車掌姉妹含め星の子達の母親的存在。
_____
「貴女たち……娘から聞いたのですが」
「色々と大変な事情を抱えているそうですね。」
「んー、まぁ……俺は看護師だからまだアレだけど」
「一車はああ見えて精神的にやられてしまっているし」
「一輪は下半身不随」
「そして、クリスは生まれつき心臓が弱い」
「みんな、病棟で過ごしていたからな。」
英辞郎の言葉を受け取ったインフィニットオケアノスは、まるで砂時計のような器に入っている星の砂のようなものを人数分渡す。
「……皆さま」
「どうか、これで」
「貴女たちの未来を築いてください。」
_____
「……砂時計……?」
一車が不思議そうにしている所に、回答するのはリンシャだ。
「それは……!」
「希望と未来の星の砂、だ!」
「……希望と未来の星の砂?」
「一言にいうと、どんな不治の病でも治せるサイッコーのお薬みたいなもんだ!」
「ふぅん?なんだか怪しいけど」
「まぁ、信じてみますよー。」
「一番わかりやすい一輪が飲んだら。」
そう言って、一車は一輪に飲むように遠回しに促す。
「……わかった。」
_____星の砂、どんな効果がでるのかな?
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