8がつ 1にち 「かけいぼ」

 八月一日 晴れ じとじとしている


 八月になりました。八月というと、もう世間は夏休みなのですね。お仕事に行く道で小学生に鉢合わせなくなったから気づきました。夏休みですか。なにかよい思い出でもないかしらんと考えても、これといって出てきません。中高生の頃は毎年、コンクールに向けてひたすら練習していた気がします。


 今日は目覚ましより先に起きました。昨日早くに寝たからです。


 朝は、お財布にたまったレシートを出して、家計簿をつけました。今月はすでにかつかつです。不思議です。今日八月が始まったばっかりなのに。不思議です。節約します。がんばります。


 がんばりますとか言いながら、喫茶店には行きました。おうちにいたくありません。おうちにいると脳がとろけてしまいそうです。職場にも行きたくありません。だから仕方なく喫茶店に行きます。喫茶店でお話を考えます。


 月が変わったから、短いお話も考えたいなあと思っていましたが、長いお話を書いているうちに時間が経ってしまいました。短いお話は、漠然と、歪んだ恋愛観みたいなの書きたいなって考えています。茶々瀬はなんだかんだ、ふつうの恋愛感情しか書けないからです。歪んでいるのに丸く収まっている、絶妙なバランス感のお話が書いてみたいです。挑戦してみたいです。昨日読んだマンガの影響です。なんも思いついていませんが。


 お仕事のところでは、件の感染症の陽性のひとが出て、人手が足りなくなりそうでした。明日は足りないことが確定しています。なんてこったい。


 帰り道は、のったりのったり歩いて帰りました。あっつくって、汗びしょびしょになりました。地上で着衣泳しているのかって感じです。

 空を見たら、傾いた陽に雲がかかって、雲間を貫いた陽光が、影を直線に句切っていました。ふわふわの雲から出てくるのが、人工物を思わせる直線で、あんな大きな青空にそれを描けるのだから、敵わないなって思いました。なんかうまく言えないけど、敵わないなって思いました。


 今日はこれくらいです。おやすみなさい。

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