第22話 出口

田中さんの後をついて行くと、少しずつ目の前明るくなってきた。

どうやら、トンネルの中にある扉から、光が漏れてるようだ。

「出口!やっと、よかったぁ!」

「やっとか…」

千隼君の顔も緊張が少しほぐれた気がする。

………得体の知れない者に追いかけまわされるのは“恐怖”だもんね……

お互い、心なしか出口を見た事により、少し気が抜けそうになる。


「最後まで気抜かないで下さいね!」

田中さんのおかげでまた気を引き締めることができたが……

本当に体力がギリギリでキツい……

足がポッキーになる(泣)

いや、プリッツかな?とにかく足が痛い…

出口まで、後5m……3m……1m




「開けますよ!」

田中さんがドアノブに手をかけ扉を開けた。



ガチャッ

勢いよく開けた扉の先はとても眩しく目が霞む…ようやく、目が慣れた頃場所を確認したら何と……



扉を開けた先は“現”校舎の女子トイレだった。

「え?……何で女子トイレ!?」

しかも、位置的にトイレの入り口付近…

「ここは、トイレネットワークが繋がってるため、何かと移動しやすく便利なんですよ。

……ここで向かい撃ちますよ!」

「さっきのとこでも、よかったんじゃねぇのか?」

「……あそこが壊れると何かと生活に不便で…」

「呑気か!……まっいいや、どうやって向かい撃つんだ?」

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