第21話 どっち

そんな事を冷静に考えながら、扉の奥へ奥へとドンドン、進んでいく。

途中、途中、行燈みたいなものに灯りがついていて、辺りが見やすくなっている。



ドガンッ

後ろの方から嫌な音がした……

「チッ……もう来てしまったようですね。

少し、急ぎましょう……」

「出口まで、まだなのか?」

「もう少しです。もう少しの辛抱です!

耐えてください…」

「はい!」

正直、体力は私はそんなにないく、もう息切れしてるが、今ここで走るのをやめたなら、私は死ぬ、と分かっているため、死ぬ気で走ってる……


後ろから、聞こえてくる、音は段々と大きくなってきてる…やばい、やばい。

後ろを見たいが、見てしまうと、足が止まってしまうので見るにも見れない。

「おいおい……嘘だろ…」

千隼君の声に、反応してトンネルの奥を目を凝らしてよく見てみると、目の前には分かれ道がある…

左の道には“提灯”右には“洋燈”いったいどっちに行けば……悩んでる時間はない【左】、【右】早く決めないと!

「田中さん!どっちですか!?」

「左です!今回は左です!私が先に行くので着いてきて下さい。」

そう言うと、田中さんはスピードを上げ、私達の前へ出た。

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