第23話 冷や汗

「何言ってんですか?普通にボコってですよ…」

「いや、それ普通じゃねぇよ?」

それ言ったら、“幽霊”の存在がある時点で“普通”じゃないかと…

「そんな事ないと思いますけど……

まぁ、準備はいいですか?来ますよ!“奴”が!」

ドガンッ

勢いよく扉を破ってきた“何か”を私達はようやく、はっきり見ることができた。 

その“何か”は……どう見ても得体の知れぬ者だった。

多分“幽霊”の部類には入るけど…千隼君や田中さん達と違い…人型ではない…

異形だ…

体は真っ黒く、体中から人の口みたいなものが沢山ある…

一つ一つの口が自由に動いていて…得体の知れない“何か”がよく聞こえないが何かを呟いて喋っている…

ハッキリ言ってグロデスク&キショイ…

正直見なければよかったと思っている…

その“何か”は確実に一歩一歩と進んでいる。

ここで戦うにも色々不味い…そう思いながら冷や汗をかいていた。

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