第288話 6階層から9階層
6階層から9階層
5階層の攻略を終えて、どんどん先の層へと攻略は進んで行く、殆どが魚の群れでありその姿は様々だが。
どの魚もそれぞれに特徴的な形態をしている、それは毒であったり体液であったり、中には階層の中丸ごと腹の中だったりと様々(お腹の中で子を育てると言う魚)。
特殊な状態でなければマーシャは全員で攻略することにしたので、ロキシーの魔法の腕も少しずつ上がって行く。
《ようやく8階層か》
《群れで攻撃してくると中々面倒ですね》
《全体魔法を使用すればすぐに片が付くが、中にはそういう魔法に対して耐性を持つ魔物もいるからな》
今までも最初の攻撃は最初にマーシャが行っており、海水の中でどのように動くのかを確かめてみてから進んできた。
毒を持つ魚や粘膜を吐出する魚、この先も様々な魚の群れに遭遇するのだろう。
《6階層と7階層はさほど面倒では無かったが8階層は又毒のようじゃ》
《あれは毒ウーニ》
大きな棘を持つ黒いマリのような生き物が目の前にびっしりと詰まっている様は攻略する者の気持ちを萎えさせるのに十分だ。
《とりあえずまた凍らせてみるか?》
今度は凍らせてその後すぐに火炎剣を使用して元の形に戻すと言うような荒業を使ってみた。
当然のことながら魔物はすぐに死んでしまいインベントリーの中には数百の魔核とドロップしたお宝が。
勿論今は確かめる暇はない、いくつか珍しいお宝も手に入れたが問題なのは2度目のパーフェクトクリアの褒賞が何を出してくるのかだ。
《さすがに2度目はないじゃろう》
《いいえ同じ物とは言いませんが他にも変わった品を褒賞品として用意していたと記憶しております》
(うんうん、僕もみたよ)フレア
どうやら火炎剣フレアはボクっ子設定のようだ。
まだしゃべり方を覚えていないのでテレパシーを使用して語り掛けて来る。
《パーフェクトクリア》
「ピロリン」
目の前に現れたのは海の中と言う事もあり大きな貝のような入れ物。
蓋を開くと中には腕輪が一つ、虹色に光る腕輪にはまさしくこのダンジョンのクリアに大きく貢献しそうな能力が付与されていた。
虹の架け橋:腕輪タイプ、使用権限保有MP10000以上、海水の中で使用する魔法全てに2倍の効果。
固有魔法、虹の睡眠が使用可能(全体魔法)その階層にいるダンジョン魔物は特例を除いて全て眠らせる事が可能。
《えげつないですね》ロキシー
《おぬしもそう思うか?》
《ええ、この腕輪が有ればボス部屋以外は全てクリアできるのではないですか?》
《ダンジョン内限定と言う所が面白いな》
《本当に使えますでしょうか》アローリア
《まあ次の層で使ってみればおのずと解かるじゃろう》
この腕輪を手に入れたおかげで以降の階層全てボス部屋以外はフリーパスになる、恐るべしパーフェクトクリアアイテム。
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