第284話 サザールダンジョン3・4階層
サザールダンジョン3・4階層
勿論、その攻略スピードはマーシャならではの事、LUK200さらにスキルでアシストされた各パラメーターは実はその何倍にもなっていたりする。
《この調子であれば20階層は行けそうじゃ》
《20階層ですか?》
《そのぐらい行けなければ意味ないじゃろう》
《…》
3階層もやはり同じように魚群の攻略だった、今度は棘のある魚の群れ。
その大きさもさることながら棘にはやはり毒があると言う。
だが今度は刺されない限り毒で行動が阻害されることは無いと言うので、今回取る手段は槍もしくは弓なのだが、水中での弓はその威力は半分以下にまで下がる為、武具の槍かもしくは魔法で作る槍を使用するのが妥当だろう。
《魔法でもよさそうじゃな》
《魔弾を飛ばすのですね》
《やってみるか?》
《はいぜひ!》ロキシー
それを聞いてアローリアも水魔法の魔弾で毒棘魚を駆逐していく、シャーズだけはその手に槍を持ち取り逃がした毒棘魚を刺していく。
「ズシュ」
「バシャバシャ」
「ズシュズシュ」
約10分ほどでほとんどの毒棘魚は魔核やドロップ品に姿を変える。
《もう終わり?》
《そのようじゃ》
3階が終わるとすぐに4階層へと進んで行く、そこで現れたのも魚群だった。
《やはり全階層同じような設定なのか》
《そうだと思います》
魚の種類は多分全部違うのだろう、だとしても海の中を進めなければ攻略できないのだから難しい事には変わりない。
4階層ではウミウシのような軟体生物がゆらゆらと揺れ近寄ると真っ青な液体を吐き出す。
《これは面倒な》
その液体は触れると粘着して体の自由を奪っていく。
《確かこの粘りは温度を上げて塩分を上げるのだったか…》
どこかの料理本を見た時にぬめりの取り方が説明されていたのを覚えている、全てのぬめりがそれで取れるかどうかは別として、まずは試してみない事には分からない。
温度はあげ過ぎても固体化するたんぱく質の粘液、35度~40度それ以上だと白くなり固まる。
さらに塩分を増す事と何処かの料理本に書いてあった、その方式が通用するかどうかは分からないが試してみる価値はある。
今の水温は18度前後とやや低いのでスキルか魔法で体を温めながらここまで進んで来た。
水竜族にはさほど気にならない温度なのだが普通の人族ならば低体温症になってしまう所だろう。
《塩は有ったか…》
《何をしているんです?》
《粘りを取り除く方法じゃ》
《塩もみですか?》
《そうじゃ》
《なるほど》
温度を上げつつ海水を分離させ塩度を上げる、思った通りねばねばがやや緩くなり体にまとわりつく度合いも下がって来た。
《この階層も戦わない方がいいようですね》
《ああ、刺激するとすぐに粘液を吐き出すからな》
4階層も戦闘をせずにやり過ごすことになった、そして5階層へと突入する。
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