彼女
そしてそれは最悪な形で顕れた
転校生が次々来るようになって、とあるクラスで問題が起きたのだ
私の学年は6年間ずっと6組まであったと記憶している
1クラスだいたい28人。
問題が起きたのは、その中の4組のクラスだったはずだ
きっと私が「それ」の話をしなければ起こらなかったことだと思う
さらに私が許せないのは、当時は私自身
「それ」の話をしたことはみんなを守ることに繋がったんだ、私はえらい!
そう考えていたからだ。
だから問題が起きたこと、その内容を知ったとき、私は酷く後悔した
なんてことをしてしまったのだろう
でも臆病で卑怯な私はそのことを誰にも言えなかった
私が「それ」を言ってしまった友達も私から聞いたということは忘れているようだった
それを利用したのは、我ながら最低だと思う
問題の内容はこうだった
被災地から来た転校生に
「お前は放射能を浴びたかもしれない。
お前に近づけは俺達も白血病になって死ぬから近寄るな!
学校に来るな!
元のところに帰れ!」
と言った子がいたらしい
転校生の子は泣いていた、と
転校生の子に同情して庇う子、放射能への恐怖から問題を起こした子に賛同する子、ただただ傍観する子に別れたという
そんなもの、いじめじゃないか(いじめという表現では軽く聞こえるので犯罪と言うべきだろうが、その当時は犯罪に当たるとは知らなかった
でも私のしてしまった事もきっと犯罪なのだと思う
そうでなくても民事裁判で慰謝料を払うことになっても私には文句など言えないだろう、言う権利もないだろう)
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