第32話 馬小屋エッチをクリアしました

「あの子も17で良い年頃なんですが、まだまだ子供で困ってしまいますわ。そこでエロオさん………あの子を大人にしてあげてくれませんか?」


 娘を抱いてくれと頼む母親たち。

 これで何人目だったかなぁ。

 セックスした女性の数だけ功績値が増えるから、僕もやぶさかでないんですけど、エリカは後腐れ無限大な地雷ですよね。どう考えても。

 そもそも、エリカにとって僕は、抱かれたくない男ナンバー1でしょ。


「決して嫌ではないんですが、実現はほぼ不可能だと思います」


「ハァ、そうですわねぇ。エロオさん、図々しいお願いをしてごめんなさいね」


「いえいえ、僕なんかを娘さんの相手に指名してくれて嬉しかったですよ」


「まぁ、ご謙遜を。セーラ様の変貌ぶりを見れば、誰だってエロオさんにお願いしたくなりますよ。叶うものなら………私だって欲しいですわ……潤いが…」


 うわっ、急に艶っぽい声を出して誘ってキターっ!

 この人、40代の母親なのにまだまだ現役でしたか。

 見た目は完全にオバサンさんなのに、色っぽいオバサンだから困りますよ。

 首の後ろでダサくまとめてる髪を下したら、破壊力がさらに増しそう。


 しかしですね、この人とそういう関係になったら、娘のエリカがまた怒髪天になるのは目に見えてる。今はトラブルを抱えてる余裕はないんですよ。

 という訳で、僕は聞こえなかった振りをしてお茶を濁し、出かける用事があるので失礼しますと別れを告げて足早に退散したのでした。




「クルトさん、作業の進捗具合はどうですか?」


 昨日は途中でエリーに拉致られて行けなくなったので、今日こそはとガラス細工を売る店の補修をチェックしに来ました。

 3日前に依頼したばかりなので、終わってないのは分かってるんだけど、完了日がいつになるか、何か必要なものやトラブルは無いかを知りたかったのです。


「雨漏りされては困りますから、とりあえず屋根の修理を終えたところです」


 ふふふ、この大工の親方、スキンヘッドの強面なのに、物腰や言葉が丁寧なのが面白くて好感が持てます。大工でこの見た目ならべらんめえ口調でしょうに。


「なるほど。それで工期はどのぐらいになりそうです?」


「余裕をみて20日といったところでしょう」


「分かりました。他に必要なものや困ったことはありませんか?」


「特にないですが、素材や装飾で何かお望みがあれば言って下さい」


「もちろん、できうる限りで最高級のものを」


 カーゴパンツのポケットに手を突っ込み、ぐわしと銀貨を取り出す。

 ぶっちゃけ、どれぐらい払えばいいか分からない。

 とりあえず、これで反応をうかがってみますか。


「銀貨20枚。前金として渡しておきます。足りないようなら追加しますから、今できる最高の仕事をお願いします」


「ぎ、銀貨20枚が……前金ですか………これはまた剛毅ですなぁ」


 ありゃりゃ、渡し過ぎたかな。

 ま、いいでしょ。この店にはそれだけの価値がありますからね。

 ケチらずにドーンと金をかけるべきでしょ。


「このぐらいで驚かれては困りますよ。クルトさんにはもっと大きな仕事をいくつも依頼するつもりですからね」


「本当ですか? しかし、もっと大きな仕事というと?」


「手始めに、教会の補修ですね」


「えーっ、エロオさん、この村の教会を再建するつもりなんですかっ」


「先日、村人たちにこの村に必要なものは何かと尋ねたら、教会をあげる人がほとんどでした。これなくして村の復興は果たせないと痛感しましたから」


「なんという救世主………エロオさん、あなた素晴らしい人だ!」


「まだ絵に描いたモチに過ぎません。その言葉は実現した時に改めて聞かせて頂きますよ。そのために、クルトさんも力を貸して下さい」


「承知しました! あぁ、久しぶりに私も血が騒ぎだしました。まずは、ここの仕事を10日で仕上げてみせます。そして一刻も早く教会の補修を手掛けましょう」


「ありがとうございます。では、邪魔になるといけませんから僕はこれで失礼します。何かありましたら屋敷のほうへ連絡を下さい」


 目と目でうなずき合うと、お互いニヤリと笑ってから別れました。

 セーラさんが統治するクルーレ騎士領の復興、そのための頼りになる仲間がこの村にいてくれたことに感謝ですね。

 でもまだ足りない。もっと、強力な仲間をもっと探していきましょう。




「あら、エロオさん、私に何かご用ですの?」


 補修中の店舗から真っすぐに屋敷へ帰ってきた僕は、昨日抱けなかったセーラさんを可愛がるべく執務室へ入ったのですが、いますね………邪魔者が……

 メイドのエリカが同じ室内で掃除をやってますよ。

 これじゃあ、念願の真昼間に職場エッチができないじゃないですかぁ。

 という訳で、一時撤退と相成りました。だが、タダでは転ばないぞ!


「すいません、手伝いがほしいので、またマルゴさんを借りていいですか?」


「もちろん構いませんわ。今は、たしか馬の世話をしている筈です」


「ありがとうございます。早速、馬小屋へ行ってみますね」


 エリカの刺すような視線から逃げるように執務室を出ました。

 そのまま、マルゴさんを探して庭へ向かいます。

 厩舎に入るとお目当ての女性は直ぐに見つかりました。


 たしかエレストルって名前だったかな、額に炎のような模様があるオス馬に、優しくブラシをかけているマルゴさんは見惚れるほど美しいです。

 ムッシュムラムラが一気にレッドゾーンに達し、一直線に突撃しました。


「エロオ様? い、いけません…そんな昼間から……馬小屋でなんて…っ!」


 背後から豊満な肢体を抱き締めた僕は、マルゴさんの顔だけクイッと後ろを向かせて、不埒な行いを咎める口をベロチューで塞ぎます。

 スイッチが入った年増メイドの体からフッと力が抜けました。

 ここぞとばかりに、メイド服の裾から右手を侵入させ、太もも、尻、秘所と縦横無尽に侵略の限りを尽くします。


 ビクビクンッと肢体が痙攣し小さな悲鳴が上がりました。頃合いでしょう。

 素早くカーゴパンツを下し、マルゴさんのパンツも引きずり下すと、右足を抱えて対面立位で挿入していきながらスキル如意棒で愚息を15センチにしました。


 普段は上品に立ち振る舞い、お淑やかに笑みを浮かべて仕事をしているマルゴさんが、右手を僕の首に回して不安定な体を支え、左手で口を抑えて喘ぎ声が漏れないようにしながら、真っ昼間に馬小屋でセックスをしている。


 そのギャップが余計に僕を燃え上がらせピストンを加速させました。


「ああっ…エレストルが…見てるぅ……見ないで…エレ……見ちゃらめぇ…!」


 マルゴさんのほうは主人の愛馬に見られてることが燃料になってる模様。

 ほどなく絶頂を迎えた年増メイドと時を合わせて中出しを堪能します。

 はぁ~会心の一撃でした。腰が抜けそうな射精でした。大満足だよ………


 そして、いつもならここで抗い難い賢者タイムに突入するはずでした。


 ────あれ? 萎えない…硬いままだっ……ムラムラも鎮まってない……!


 これって、レベルアップで精力が1から3になったからですかね。

 スキル回復Sを使わなくても、賢者タイムに負けずに連続で3回できるとは思ってましたけど、肉棒まで萎えずに抜かずの連発ができるとは嬉しい誤算でした。

 抜かずの連発なんてギンギンだった高校のとき以来ですよ。


 ────こんなのやらずにいられますかっ!

 

「ヒィッ! どうしてまだァッ……私ィ…もォ…ンッンッ…アアァァァ……」

 

 かつて持っていた獣欲を取り戻すかのように、マルゴさんを貪りました。

 途中からは、マルゴさんも封印していた女を取り戻すかのように僕を求めてきました。互いを喰らうような二度目の性交を終えてもまだ愚息は暴れ足りません。

 三度目は正に獣のように後ろから交尾してそのまま果てました。



「あぁ…エロオ様に罪を犯させてしまいました……お許し下さい…」


 えーっ、罪ってそんなぁ。

 確かに始まりは強引でしたけど、明らかに和姦でしたよね。


「そ、それは、少し大袈裟ではないですか?」

「いえ、神に与えられし十二戒を破ってしまいましたもの…」

「んんん……それって何のことですか?」


「もちろん、『汝、獣の如く交わることなかれ』のことです」


 モーゼのあれみたいなやつですか。

 バック(後背位)でやるのは神様が禁じていたようですね。

 しかし、この異世界の宗教的な戒律なんて僕にはサッパリだから、対策も分かりません。教えてマルゴ先生。

 

「どうしたら、許されるんでしょうか?」


「教会で贖宥状を買えば地獄へ落ちることはありません」


 それは免罪符のことかーーーっ!!


 まったく、宗教ってのはどの異世界でも一緒ですね。

 結局はお金、ゼニですよゼニ。

 ただ、お金で片が付くなら話は簡単です。


「分かりました。僕がなるはやで買ってきますから安心して下さい!」


 その言葉を聞いてホッとしたマルゴさんは、これでもう大丈夫とばかりに気絶してしまいました。3回も中出ししたので魔力の過剰摂取を起こしたのです。

 このままにはしておけませんし、僕自身も体力・気力が限界に近かったので、こんな時のための魔法の呪文を唱えました。


「リカバリー」


 僕だけでなく、手を握っていたマルゴさんもステータスが全回復していきます。

 直ぐに目を覚まして不思議な顔をする彼女に、ポーションで回復させましたと伝えて納得させると、優しくキスをしてから馬小屋を後にしました。


 僕の背中が見えなくるまで見送ってくれていたマルゴさんが、不意に両手で大きな胸を優しく包んで何かを確認すると、小声でウットリと呟いた。


「お乳がたくさん漏れちゃいました……着替えないと…(ポッ)」

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