第2話

…今日もよく晴れたいい天気だ

そう思う休日だった。けど暑い。冷房入れないと暑さでへばってしまう

明子も広美も今日はのんびりだ。明子も広美も働いてるためいわゆる共働きというやつだった

でも決して悪くはない。明子だって広美が結婚してからも働く意思はあるためそういうことになった

そんな休日。リビングで広美はスマホを見ている。何をしているのだろう?明子は話す

明子「広美?何をしてるの?」

そう言うと広美は目線を明子へと向く

広美「マップ開いてこのへんの地理を見てたんだよ。まだわからないとこ多いし!」

広美は笑顔で言う。ああ、なるほど。まだまだわからない地域があるからね。そう思った明子だ

前に公園を巡ったが広美にとってはいい刺激となった。だが、まだまだこのへんの地域は謎がある

明子はふと思う。だったら次はもっと涼しい場所に行くことにしよう。と

明子「ねえねえ。多摩川、行ってみない?」

そう言うと広美はまた目線を明子に向ける

広美「多摩川…?話で聞いただけでよくわからないわね?」

やっぱりそうだ。多摩川は一級河川だが知らない人は全く知らないとは思う

他にも荒川だったり隅田川もあるが、その多摩川というのは自然豊かな川でのんびりできる場所だ

明子「今暑いけど水分補給しながら歩いて行きましょう」

明子が言うと広美はふと思いながら言う

広美「歩いて…なんだ?」

明子「実は土手に上がって基本的に歩くけど自転車が土手に上るのはなかなか難しいのよ」

なるほど。なら歩いたほうが正解か。広美はもちろん行きたいそぶりを見せる

広美「わかった!じゃあ行こう!」

2人は支度をして多摩川へと向かうことになった


てくてく…

2人は歩く。野川をこえて、住宅地に入り、多摩川へと向かう

しかし広美は思ったがあまり日陰になる場所が少ない…太陽の光を直接浴びるような道が多い

道中、自販機があったのでそこで水を買う。安く売られてる自販機が多い。それはこの地域の特徴かもしれない

広美「自販機の値段が安いねえ」

明子「でしょ。ペットボトルでも安い場合が多いのよ」

小銭を入れてペットボトルの水を買う。昼なので暑い

自販機を離れて道が色々ある。広美はよくわかっていないが明子は普通にわかるように先導して歩く

広美「しかし道がたくさんあるわねえ」

明子「だって昔ながらの道が多いのよ。昔からある道をそのままアスファルト舗装した道が多いの。

さっき通った水道道路だって昔は砂利道だったのよ。公園がある場所は昔は田んぼだったの」

広美「…ここらへん、本当に田舎だったんだね…」

そう言うとまた歩いて多摩川へと向かう

ある程度歩くと土手っぽい風景が見れた。ここが多摩川だろうか

広美「東屋が見える!」

そう言うと2人は多摩川のちょっとした階段を上がり、上へと行く。ようやく着いた

広美「ここが多摩川…」

植物、樹木、砂利道…そんなものが多いこの多摩川。土手以外は舗装されていないため自然の道が多かった

広美は周りを見渡す。雑草が生い茂り、川の方に樹木があった。下に行ける道もある

東屋のある土手から左方向は駅へと向かう道。右に行く道は…どこまで行くのだろう

明子「駅へと向かう道に進みましょう」

そう言うと2人は一緒に歩くことにした

少し歩くと本当にここは自然豊かな川なんだな。と広美は思った。おそらくあまり気に入らないが虫もいるだろう

何も壁が無いため風が直で当たる。日差しもあってか少々暑いが極端な暑さではない

ある程度歩くと明子から喋りかけた

明子「広美、ここ。変わったところはない?」

質問だった。広美はちょっと考えたが答えはでなかった

広美「う、うーん?自然豊かねって思っただけよ?」

明子「ふふふ。空を見上げてみなさい?」

そう言われると広美は何気なく空を見上げた。空…?あっ…!ここへ来て少し経ってようやく気づいた

広美「空が…!広い…!!」

明子「正解。ここね、空を見上げるを邪魔する建造物が一切無いのよ。せいぜいでかい建造物があるのは電線の鉄塔ぐらい。

ここはビルを立ててはいけないって条例があるからマンションだって5~6階立てぐらいしかないのよ?」

そう言うと広美はしばらく上を見上げて歩いていた。こんな空が広いなんて…!

広美「そうなんだ…。どおりですんで見えるよ。星を観察するならここが一番だね!」

相変わらず上を見上げてるがそろそろ注意したほうがいいと思った明子

明子「広美…空を見上げるのはいいけどそろそろ視線を真っ直ぐにしなさい。ぶつかるわよ」

広美「あ、ごめん」

そう言うと視線を直した

しばらく歩いていると横にサッカー場みたいな場所があった

そのサッカー場は広く、まるで何かの試合に使えそうな広さだった。広美は思わず言う

広美「ねえねえサッカー場、あるわね?」

そう言うと明子は答える

明子「ここはフタコタマガワキャンパス。大学のキャンパスよ。サッカー大学生の場所なの」

広美「へー!じゃあここで日々練習してる人がいるんだ!」

明子「他にも陸上選手の練習場でもあるわね」

昼なのかそのサッカー場には誰もいなかった。これから夕方にかけてやるのだろうか

明子「ここは夜になるとライトが明るくてね。ここ一帯を明るくしてくれるわ」

そう言うと明子は照明のあるライトを指差す

広美「じゃあずっと付いてるんだ!」

明子「いえ、練習が終わったら基本ライトは消すわ」

広美「なーんだ」

そう言うとまた2人はトコトコと歩く

また歩くと広美は不思議なものを発見する。なんだこのトンガリなものは?

広美「…なにこれ?」

明子「ああ、それ近くにあるトウキョー都水道局砧下浄水所ってやつよ。空気抜き…って言えばいいかしら?」

そう言われると広美は不思議そうにその空気抜きの建造物を見る

広美はとりあえず確認のために位置情報ゲームを起動して見る。やはりポイントとはなっている

明子「そもそも浄水場自体が結構古くて、基本的に入れないけど古い建造物らしいわ」

広美「へえ。面白そう~」

言うとその場所を後にした

少し歩くと分かれ道があった。真っ直ぐ行ける道と下に降りる道があった

広美「ねえ、どっちがいいかしら?」

明子は迷わず言う

明子「下ね。真っ直ぐ行くと行き止まりになるから」

2人は下の道へと歩むことになる

下の道に降りたら野球場に少年野球がやっていた。少年が大きい声で叫ぶ

広美「ちょうど今やってるのね」

少年が投げ、そして少年が打った。どうやらヒットだ。一生懸命走る姿があった

広美「わ!イケイケ~!」

しかし広美は思ったが少年と監督もそうだが見守ってる保護者の姿がある

広美「保護者もおつかれ…暑いのにね」

広美が言うと明子と一緒にまた歩く

またしばらく歩く。実際この多摩川は広い。しかも日陰が全くない川なので太陽の光が直接浴びる

2人ともまだ全然元気なので大丈夫だが調子に乗ると即熱中症になりそうだ…そう思いながら歩く

歩くとその横にテニスコートがあるしサッカー場みたいなのもあった。ここも少年、だろうか

広美「テニスコート。あるのね」

明子「ここは確か別の区の場所よ」

広美「へえ。世田谷区じゃないんだ」

横目を見ながらまた2人は歩く

歩くとそろそろフタコタマガワの駅に近づいた。大型百貨店のビルが見えてきた

そして橋も見えてきた。周りの景色がまた違って見えてる

歩きながらちらっと見たが子供が水浴びしてるのを確認できた。もしかして水が流れているのだろうか?

広美「川っぽいのが流れてるんだ」

子供達が無邪気に遊んでいる。そんな子供達を横目に更に歩く

橋をくぐり抜けると丘のような場所が見え、そこは樹木もある場所が見えてくる

広美「なんだろここ」

明子「兵庫島ね。憩いの場よ」

広美「へえ…名前が面白いね」

そう言うと広美は持っていたペットボトルの水を飲んだ。カラになったようだ

広美「ど、どこかペットボトルを捨てられる場所…」

そう言うと兵庫島近くにゴミ場みたいな場所があった

広美「ここ…捨てていいよね?」

明子「いいのよ?」

許可?をとるとペットボトルを捨てた。明子もすでに飲み終えたのかペットボトルを捨てる

フタコタマガワに通じる橋があったが多摩川はまだ広いのかもっと道がありそうな感じがする

広美「この多摩川…まだまだあるんだね」

汗をかきながらここまで来た

明子「今日はもう駅まで行ってバスで帰りましょう」

そう言うと橋を渡り駅へと向かう

フタコタマガワ駅周辺に着いた。ここは人が多く買い物客で賑わっていた

フタコタマガワの改札口まで来た2人は新しくできたビルを通りバス停前まで行く

ちょうどバスが来てバスに乗る。バス内は涼しくほっと一安心する環境の良さだった。2人は座る

広美「今日は歩いたね!」

明子「そうね。でもこういうウォーキングは悪くないでしょ?」

広美「うん!」

バスが出発する。2人は乗っていた


2人が自宅へ戻りリビングに行った。今日は多摩川でウォーキングしたのは十分満足する散歩だった

すでにリビングは冷房を効かせており涼しい状態だった

広美「多摩川…季節が良ければもっと歩いて行きたかったわね」

明子「あの川は広いわ。ちょうどフタコタマガワっていう駅もあるしね」

広美「もしかして多摩川って下流に行くと海が見えるのかな」

明子「そうよ。海に通じるわ」

広美「じゃあ…上流は?」

明子「オクタマまで行くわよ」

広美「長い川なんだねえ…」

そう言うと広美はふーっと息を吐く。どうやら疲れたようだ

広美「今度はどういう案内されるか、今から楽しみよ?私の人?」

明子「わかったわ。じゃあ色々なところをめぐりましょう?」

2人はソファーでひっついて次の予定をたてた。広美は楽しみで仕方ない


ウナネの昼

いつまでも暑い日々が続く




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