出会い編

第6話 起床



「…………ん……」

いつの間にか車の中で眠ってしまっていたようだ。


「………!」

ユーファミリーがいないか周りを見渡すも誰もいない。


「……ふぅ…」

追っ手がいないと分かり一安心した。

今いるスクラップ場は見渡す限り出口らしき物がない。

もし見つかればその場で捕らえられてしまうだろう…。


「…」ガチャン

誰かいないか警戒しながら車を降りる。


「………」ザラァ

錆だらけの車のボンネットを撫で、ボロボロなのを再確認する。


「…お前も私と同じ…か…」

同じ使い捨てとしての同情の言葉を車にかける。


…何をしているんだ私は…


「……」バタン

ユーファミリーでの件で持ち去った魔法石を車の中に入れドアを閉める。

…これからどうするか…


キキキキブゥン!

「!」

突如先程の車がエンジンを吹かし始めた。


「…これは…!?」スチャッ

私は拳銃を取り出し構える。


ガッギッゴン

すると車が2~3㍍の金属の巨人に変形しだした。

「!」

…なんだこれは…?

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