この物語は恋愛小説ではないと思うのですが、とても「いい感じ」に読んでしまいました。冒頭の「恋、だと?」の言葉に、くすりと笑わせられながらも、二人のオタ話を経て「僕はなんて――幸せな気分なんだろう」に至るまで。怒涛のような会話の応酬の描写で、翔雄の気持ちがこちらに迫ってくる。なるほど翔雄の地学好きが、こんなふうに物語の軸に関わってくるとは、想定外でした。そして柳堂の方の顛末にも、しっかり触れて。この後の展開に引き込むラストでした。とてもおもしろく読みました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
毎度の過分なお誉めの言葉で恐縮です。今回はいつになく会話の構成に苦労しまして、今の形になるまで結構紆余曲折しました。微妙にギクシャクしたやりとりから、ふとしたはずみで一気にテンションが上がり、そのまま「唐突に何もかも理解した」へつながる二人のセリフがうまく流れているかどうか、いささか自信の持てないところもあったのですが、「怒涛のような会話の応酬の描写」と評していただけて嬉しいです。
本作の大元ネタとの比較で言えば、この辺が「バルコニーでの対話」にあたるところで、やっとこさドラマの幕が空いた、というあたりですね ^^。まだまだ先がありますが、今後もよろしくおつきあいいただければ幸いです。
>叶うことなら同士がほしかった。
ここは「同志」のはず。
>半口開けて聞き入った姿勢のまま、
これは絵が浮かぶw
>『ええ、外傷はないようですが……ええと、その、顔にキスマークがいっぱい……』
や、やりおったな、真知!
実は優理枝が超一流のスパイで、これが全て演技だったら翔雄立ち直れないレベルw
しかし話の半分以上がオタ話とは……いや私も好きなので気にはならないんですが。とくに生物の方は。
最後の顔のカメラ確認はなんでしょうね。大歩の弱みを握っておくため?それとも相手の情報の確保?まあ前者な気はしますが……w
作者からの返信
コメント及び誤字報告、ありがとうございます!
>実は優理枝が超一流のスパイで、これが全て演技だったら翔雄立ち直れないレベルw
ははは。そういう仕込みも、まあ出来ないことはない……んですけれど。その先の落とし所をどう作るか苦労しそうなんで、優理枝に関しては、描写のままのスーパー天然娘ということでいいかなと。
>しかし話の半分以上がオタ話とは……いや私も好きなので気にはならないんですが。とくに生物の方は。
いや、かなり背伸びしたことやってますから、ボロが出てないか気になって仕方ありません w。理系オタクの「常人がついていけない会話」って、多分こんな程度じゃないと思うんですが……叶うものならこの分野の参謀役がほしい。
>最後の顔のカメラ確認はなんでしょうね。
んー、今ひとつストレートに伝わらなかったかな? 行的に距離が空きすぎているし、更新も久しぶりですからね。ここは前話の中ほどでの、さくらとローズ&マリーとの会話
>「せめて連れ戻す前に写真撮っといてや。ラブラブなシーンの」
>「濃厚な絡みの」
>「……分かったってば。あの男が撮られて泣くような現場になってるならね。……なってないと思うけど」
の伏線回収部分です 笑。まあ、弱みに握っておくため……というよりは、ほとんど嫌がらせですね。
4/20追記
最後の電話会話、字面で見ると確かにただ淡々と記録を命じただけにも見えるので、ギャグっぽさがわかりやすくなるよう、少し変えてみました。
編集済
あーあ。追いついちゃった!
ボーイミーツガール、アンド・クロース・トゥ・イーチアザー!
もう一人の自分、いわゆるベターハーフを見つけたいという想いは、特に疎外感や孤独感を強く感じてる人間には強いでしょうねえ。そして、出会ってしまったふたり!
……まあ翔雄と友理枝は、境遇も似たようでいて、微妙に違うので(友理枝はトップとはいっても……なので)、ララァとアムロのようなシーンはなさそうですがw
結局このカエルが何なのか謎すぎるんですがw、結局滝多緒謹製なのか……?
次も期待しておきます!
ああ、そうそう「まぶたで噛みつかれそう」というのは好い表現ですね! 距離感も、食い入る様子も、なんとなくこの先のふたりの暗示も感じるようなw
作者からの返信
コメントありがとうございます!
本作の元々のアイデアは、「理系オタク同士で許されざる恋ってやつをやろう」ってことだったんですが、この文章を手がけた時点で、湾多はいわゆる恋愛ものは全く書いたことがなく、ここのシーンとか、微妙に赤面しながら文字を打ち込んでた記憶がありますね……。
ごく普通の高校生同士の明るい恋愛ごっこなんか一生書けませんが、こういう身の上の二人同士なら、色々実感込みで書けるんで w、やけっぱち気味に没入しながら書き飛ばしてました。
>ララァとアムロのようなシーンはなさそうですがw
ぬ、そんな可能性が!? いやいやいや 笑。
一時期「小説版ガンダム」のフレーズを素知らぬ顔で借用しまくった文章書いてた時代もありましたけれど、あれはばれますからね。というか、そこまで無条件で解り合える関係性って、ギャグ以外で書けそうな気がしないんですよねー、特に今の風潮だと。
まあ、この二人ぐらいの"魂の友"になってしまえば、作劇的にはそれで充分、という書き手側の都合もあるんですけれどね。
>結局このカエルが何なのか謎すぎるんですがw、結局滝多緒謹製なのか……?
だいぶん謎要素になりつつあるんで、この際だから情報開示しておくと、このカエルはそもそもは本文で示しました通り、滝多緒の「いやがらせ作戦」の一環として女湯にばらまいたものです w。大本の発案者は学園長ね。
ただ、色々察してもらってるとは思うんですがこのカエルはただのカエルではなく、一昔前にとある目的で開発した遺伝子改変種なんですね。で、学園長もそのことは知っていて、あるいは"本領"を発揮することもあるかもという計算をしつつ、まあ当面それはないだろうと聖泉の温泉に送り込んでみたら、予想外にビンゴなことになって、学園長側も色々焦っている、という状況です。
では、このカエルが世に出たそもそもの目的とはなにか、学園長は何を画策しているのか、というあたりは、これ以上なるべく引っ張らないで明るみに出していこうと思ってますんで、よろしくおつきあいください……。