#2 濃厚接触 ※GL

「……しちゃったね、濃厚接触」


 濃厚接触を避けましょう、そう呼びかけるポスターの前で。


「もう、手遅れだから、ね……?」


 妖しく光る貴女の瞳が私を撃ち抜いた刹那、熱いものが背中をゾクゾクと駆け上がってくるのを感じた。

 次の瞬間には、静まり返った廊下に、唇を貪る音だけが響いた。

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