36.♦服屋

クラ子「うーん・・・こっちの服も良いな、こっちも・・・」


あなた「クラ子、結構悩んでるな。」


クラ子「うん、どれもかわいい服ばっかりだし、悩みまくりよ」


あなた「・・・(早速、クラ子につられて、服屋にやって来たけど、こいつ、結構服の趣味、こだわりあるんだな。がさつな奴だから、もっと服のセンスもがさつだと思ってたけど・・・・・・というか・・・)」


クラ子「ん・・・・・・どうしたの?」


あなた「お前、ピンク好きだったんだな~って。意外だ・・・・」


クラ子「・・・意外・・・?」


あなた「やかましい奴だから、もっとこう、尖った服が好きかと思ってたんだけど。ピンクな色が好きとか、結構かわいいものが好きなんだな」


クラ子「はあ!・・・あたしだって、かわいい服は好きだしっ!・・・ほらっ、じゃあ、「」君が、あたしが着る服決めなよ。この服と、この服、どっちが良いと思う?」


あなた「え・・・?何だ?急に・・・?自分の着る服ぐらい自分で決めなよ」


クラ子「どっちが良いと思う?」ズイッ


あなた「・・・そうだなあ・・・じゃあ・・・こっちかな・・・?」


クラ子「・・・・・・ちょ・・・ちょっと、これ、フリルが付きすぎじゃない・・・?可愛すぎというか・・・あたしには似合わないというか・・・」


あなた「お前が服を推しておいて、何だよ、そりゃ・・・・」


クラ子「・・・やっぱ、別の服の方が・・・」


あなた「ほらっ、そのフリルが付いた服、試着して来なよ、きっと似合うからさ」


クラ子「そ・・・そうかな・・・?・・・じゃ、じゃあ、試着して来る・・・」


あなた「何だ?あいつ・・・?自分で、どっちが似合うとか言い出しておきながらさ・・・」


♦クラ子試着中


クラ子「・・・「」君、着替え終えたよ・・・ちょっと、服・・・見て貰える?」


あなた「お~・・・良いよ、見てやるよ」


シャー(試着室のカーテンが開く音)


クラ子「・・・・・・・・・どうかな・・・?」


あなた「・・・・・・・・・」


クラ子「・・・黙ってると、わからないんだけど・・・・・・どう・・・?」


あなた「(・・・クラ子の奴、普段、あれだけうるさい奴だから、可愛いってイメージがまったく湧かなかったけど・・・フリフリの服を着ているクラ子・・・・・・普段とのギャップもあるけど・・・なんと言うか・・・)」


あなた「・・・かわいい・・・」


クラ子「・・・えっ!?」


あなた「あっ!しまった!つい、本音を・・・」


クラ子「えっ・・・!?本音・・・!?えっ・・・!!ええっ・・・・・・!!(赤面)」バタバタ


あなた「おいっ!クラ子!!落ち着け、手をばたつかせるな!!落ち着け!!」





♦服屋の帰り道・ファーストフード店にて


クラ子「結局、あの服、買っちゃったね・・・「」君のお金で・・・」


あなた「あんだけ、嬉しそうな様子だったら、買ってやるしかないだろ・・・これは貸しだぞ・・・?」


クラ子「うん・・・貸しね・・・いつか返すからね・・・今度買い物しに行く時は「」君の服の買い物しようかな・・・あたしが、「」君の服を見繕ってあげるよ。その時は、この服着て来てあげるからさ」


あなた「・・・おいおい・・・お前に服を選ばされたら、ロクな服を選ぶ予感がしないんだが」


クラ子「ふふっ♪あたしを連れ歩くのにふさわしい服を選んだげるよ」


あなた「何だぁ・・・俺の服のセンスが悪いみたいな言い方だな?・・・一応、かなり悩んだんだぞ?今着てるこの服」


クラ子「・・・え・・・?悩んでいたの?」


あなた「そりゃそうだ。俺は、こうやって女子の誰かと歩くなんてした事ないからな、どんな服着ればいいかわからなかった」


クラ子「ぷぷっ!何々?何か意識しちゃってるの?「」君?・・・嫌だな~・・・身の危険感じちゃうわ~」


あなた「んな訳あるか!!自意識過剰だ!!」


クラ子「ふふふっ♪」

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