21.♦家

妹友「「」さん、遅いですでちねえ・・・」


クラ子「ほんと・・・あたし達を家に置いて、大丈夫なのかしら・・・。電話をかけても出てくれないし・・・」


クラ子「・・・ちょっと「」君の部屋でも物色してみましょうか?」


妹友「・・・っうえっ!!・・・・・・だ、ダメでち!そんなのダメ絶対でち!!」


クラ子「・・・はあ・・・妹友ちゃんはお堅いねえ・・・そんなんじゃ、「」君の恋人は務まらないぞ?」


妹友「そんな事ないですでち!それより、素行が悪い人の方がずっと信用されないですでち!!」


クラ子「・・・そうかなあ・・・「」君の事だから、笑って許してくれるよ」


妹友「・・・そうかもしれないですでちね・・・」


クラ子・妹友「・・・・・・・・・」


妹友「・・・あの、クラ子さん」


クラ子「なぁに?」


妹友「・・・・・・何で、「」さんの事好きになったんですかでち」


クラ子「・・・えっ?・・・ぷっ・・・ははははっ!何さ、急に、そんな事聞いて・・・?」


妹友「・・・何となくですでち・・・」


クラ子「・・・んん~とね・・・ちょっと言うのも恥ずいなあ・・・。・・・「」君にはさ、ちょっと助けてもらったからさ・・・」


妹友「・・・・・・助けてもらった・・・・・・?」


クラ子「・・・ほらっ、あたし、ちょっと空気読めない所あるじゃん?」


妹友「・・・・・・ちょっと・・・でち・・・・・・?」


クラ子「あっはっはっはっは!!・・・・・・高校生のお姉さんを怒らせると怖ーい・・わよ・・・?」


妹友「・・・うえっ・・・!?・・・わかったでち・・・それで・・・?」


クラ子「・・・でさ、空気読めないからさ、ちょっとクラスで孤立しちゃっててさ・・・でみまあ、「」君に、色々優しくされちゃって、それで・・・まあ・・・」


妹友「・・・恋に落ちたと・・・?」


クラ子「だあああああ!!妹友ちゃん、恥ずかしいから、そういう言い方はやめなよねぇ!!」


妹友「・・・ふぅん・・・なるほど・・・へー・・・」ニヤニヤ


クラ子「・・・おらっ、妹友ちゃんの番よ?どうして、「」君を好きになったか、教えなさいよ」


妹友「ええっ・・・!?」


クラ子「私だけに恥ずかしい事を喋らせるのはズルイじゃない。おらっ!喋れ!」


妹友「・・・・・・・・それは・・・・・・好きって程じゃないと思いますでち・・・・・・」


クラ子「良いからさ・・・妹友ちゃんの恋バナ、お姉さん聞いてみていなー」


妹友「うっ・・・ウッザ!でちぃ・・・!」


クラ子「あっはっはっはっ!!ごめん、ごめん、それで・・・?好きって程じゃないけど・・・どうなのさ?・・・好きなの?」


妹友「・・・『妹』とは中学生入学した時から、友達になったですでちけど、『妹』と良く遊んでいたら、自然と「」さんと関わって、関わる回数も増えたですでち・・・」


クラ子「あー・・・『妹』ちゃんの友達になったら、「」君も自動的にお知り合いになるよね。『妹』ちゃん、すぐ、「」君と逢いたがるんでしょ?」


妹友「そうですでち・・・そして、「」さんが『妹』の事を、甲斐甲斐しく世話を焼いている様子を見て、羨ましく思えてきたですでち・・・」


クラ子「・・・羨ましく・・・?」


妹友「はい・・・・・・・その・・・・・・・・・こういう、お兄ちゃん、でちも欲しかったでちって・・・」


クラ子「・・・・・・「」君が・・・・・・お兄ちゃん・・・・・・!?」


妹友「・・・そうでち・・・」


クラ子「・・・・・・・・・・・・なるほど・・・なるほどねえ・・・「」君がお兄ちゃんかあ・・・・・・・・・「」君、頼れる奴だからねえ・・・。・・・何か、その気持ち分かる気がする・・・」


妹友「・・・・・・笑わないですでちか?」


クラ子「・・・・・・笑う訳無いじゃん・・・うん・・・」


妹友「・・・何か調子狂っちゃうでちなあ・・・笑われると思ったですでちが・・・」


クラ子「・・・・・・あたしを何だと思ってるのさ?」


妹友「良く笑う人」


クラ子「・・・それは・・・自覚はあるけどさぁ・・・」

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