第3話
ぐちゃぐちゃになった絵をどこか誇らしげに思う私が居た。
(本当の家族では無かったからこうなったんだ。)
私が眠るまであったはずの鮮やかな家族の風景が本物で、邪魔者が加わったから絵がめちゃくちゃになってしまった。
(また描き直さなくちゃ。)
そう思った。一刻も早く、書き直さなければいけない気がした。
ソファーに横たわる私の耳に、さっき聞いたはずの音が聞こえてきた。
物音一つ起きない家の中に響き渡るガチャッという聞き慣れた音。
もしかしたらさっきのは夢で、両親だけが帰ってきてくれたんだと本気で思った。
期待に胸を膨らませて階段を掛け下りる。
そこに居たのは両親と、
見慣れない顔だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます