第23話
「無駄無駄無駄無駄ッ!!!」
おそらく必死に僕が何者であるか考え、どんな技を使っているのかを恐るべき執念で調べあげ……いや、違うか。
「全ては無駄ッ!お前の魔法は一度たりとも発動しないッ!」
ギーアは歓声を上げながら笑い続ける。
僕の発動する数々の魔法は全てギーアに干渉され、失敗に終わる。
色々な方法によって短縮している僕の魔法の数々は短縮しているがゆえにもろく、大きな魔力をぶつけられるだけで散らされてしまうのだ。
まぁ、ぶつけるタイミングを測ることは難しく、普通は出来ることじゃないのだけど。それにその技術への対抗策なんかもあるけど……こいつ程度にそれを使うまでのことはないだろう。
「……ッ」
僕はギーアの持つ大剣の数々を回避しながら、異空間収納より短剣を取り出して投げつけていく。
「無意……味ッ!!!」
それらの短剣は全てギーアの短剣に弾き返されていく。
「……抜刀術」
これ以上ないまでに調子に乗りまくっているギーアとの距離を一瞬で詰め、異空間集のより取り出した刀を一閃。
「……ッ!?」
ギーアは僕の抜刀術をまともに避けることが出来ず、僕の刀によって己の体を大きく斬り裂かれる。
「このぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
だがギーアの体に何らかの改造が施されていたのか、斬り裂かれた
「無駄ッ!お前がしていることはぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!」
ギーアは叫ぶ。
僕の目の前で。
「これが平民と我ら貴族の差だッ!埋めようなのない差なのだッ!」
「なぁ……」
僕はそんなギーアに向かって話しかける。
「実は魔法陣ってさ。地面に書いてでも問題なく発動するんだよ?」
指をパチンっと鳴らし、今まで隠していた魔法陣を顕現させる。
「……は?」
僕は今までの攻防戦の中で、地面に巨大な魔法陣を描いていたのだ。
「さようなら」
魔法は一切の問題なく発動する。
魔法陣を用いた魔法であるため、魔力をぶつけられても何の問題もない。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!!!」
発動した大魔法がギーアを跡形もなく消滅させた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます