高木瀾(5)

 空中でのドローン同士の睨み合いは続いていた。

 治水おさみの操縦するドローンが少しだけ動く。

 別のドローンが、それを追う。

「お……おい……」

 治水のドローンは急にスピードを上げ、他の所属不明ドローンの推定位置へ向う。

 更に、所属不明ドローンがそれを追い……。

 2機目の所属不明ドローンが治水のドローンを避ける。

 おそらくは半自動モードでの回避。

 治水のドローンは次々と所属不明ドローンの推定位置を通る。

「付いて来てくれてるよ。全6機」

「無茶苦茶だ。とりあえず、関口達が待機してる辺りまで誘い込め」

了解Affirm

 やがて、付いて来てくれるのは6機の内、3機のみになった。

「いくぞ」

 続いて、私達が操縦するドローンが4機。

 治水のドローンに付いて来ていた3機が、小型機銃で、たちまち撃墜される。

 他4台は逃げようとするが、機銃による威嚇射撃で、関口達の待機位置付近に誘い込む。

 1機は背後に回り込んで撃墜。

 次の1機は、下に付いて小型スタンガンを射出して撃墜。

 一番、操縦が上手かった最後の1機は、こちら側の2機で挟み撃ちにして撃墜。

「回収する時は『金網』を被せないでくれ」

 私は関口達に、そう連絡し……。

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