第32話 全部は無理か
全部は無理か
【宗助様データの作成及びUSBへのコピーが終りました】
【え!もう終ったの?】
【はい全て日本語と英語で作成しておきました】
【ちょと待て英語は…】
【まずかったでしょうか?】
【うん今のところはそのデータははずしておこう】
【かしこまりました】
いくら翻訳システムが優れていようと、小難しい専門用語を17歳の高校生が完璧英語で作成してしまうことが分かれば、それはそれでかなりまずい。
完コピも歌や技ならまだしも言語が違うのだから、まあ敵の言語を解析できてること自体かなり怪しいと思われる事なのだが、そこを突っ込まれたときの言い訳も考えておかないといけなくなった。
【一応少し見ておこう】
【はい】
【……わからん】
【こちらの装置はエネルギーを移動するための燃料とする変換機です】
【こっちが画像だな】
【はい機械は縦横高さ10センチ程度ですがこの装置だけで一度に1万kワットの電力を生製できます】
【1万kワット?】
【これ一つで普通の家なら2年ぐらいの電気代をまかなえます】
【でも材料は、エネルギーの元は?】
【こちらは生体エネルギーを変換するので、この装置を通常の発電システムに置き換えて利用します】
【もしかして生体エネルギーって気の力か?】
【そうとも言います】
【ハンドパワー…じゃなくてそんなのあるのか?】
【AIで有る私が申し上げる事ではございませんが、単純に生き物は体温や電気を元々有しております、ただその使い方が能力者と非能力者では違うのだと思われます】
【あそうか敵は超能力者だったっけ】
【はい超能力者はその部分が明らかに普通の人と違うようです、勿論宗助様もそちら側になります】
【え!俺も?】
【ROBOスキル自体が超能力の一つですので】
【じゃ何?もしかして俺って超能力者製造機みたいな…】
【その解釈で間違いないと思われます】
そうだった、俺のスキルROBOは人形だけでなく人までも超人に出来るスキル。
まあ完全に使いこなせるようになるには今のままではまだまだと思わざるを得ない。
だが相手は超能力者の軍隊、聞いたところでは念動力が主な能力だというところだが、それは脳の一部に特殊なたんぱく質を与える遺伝子を操作する事で発生するらしい、だから能力がほぼ一つに限られているという事。
たぶん他にも能力の発現遺伝子はあるのだろうけど、それらの開発をコンピューターに任せてしまったためそれ以上の開発はお蔵入りになって入るようだ。
確かに色んな超能力が発生すると、一元的に支配するのが難しくなる。
能力の差ができれば仲間同士で優位を競うのが人族だからね、それは宇宙人も例外ではないはず。
特に今回の宇宙人はほぼ地球人と同じ外見をして居るという、彼らの宇宙船内にあったコンピューターから得たデータにはそれらの詳しい資料も残っていた。
たぶんこれらのデータはUSAも手に入れているだろう、彼らは1隻撃沈させたのだから。
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