第13話 母の命
母の命
結論から言えば最悪だった、家は半壊ほぼ住めない状態、俺の頭から潰れた瓦礫の中にあるはずのフィギュアの事など吹き飛んでいた。
俺は直ぐに壊れて半壊した建物へ駆け寄ると、叫んだ。
「かあさーん!」
「リリー赤外線探知アプリで捜せるか?」
「やってみます」
「崩れた屋根の下に熱反応体温と思われます」
「よし、家の屋根部分に重力設定0,2倍」
「3・2・1完了しました」
「せーのっ!」
俺は半壊した我が家の屋根を持ち上げ空いている庭の上に立てかけた、たぶん誰かに見られているとは思うがそんな事かまっちゃいられない、まずは母を助けなきゃ。
瓦礫はまだ残ってはいるが、一番大きな屋根の塊をどけたのでこの状態ならば救出も楽になる。
「かあさん!」
「う…」
「いた!」
「宗助様対象の生命体はかなりバイタルが下がっています、肋骨が4本、うち2本が肺に刺さっています、それに背骨も数本損傷しています」
「嘘だろ…」
そこへ妹も駆けつける。
「おにい!」
「愛菜来ちゃだめだ!」
と言って妹が来ない分けが無い、だが母の無残な姿を見て妹は顔に手を当て崩れ落ちる。
「なんで…うそ!」
「まだ大丈夫だ、俺に任せてくれ」
そして妹は泣き始めた。
「くそっ!どうする」
「宗助様、選択している余裕はなさそうです、お母様のお体にロボ化を推奨します」
「くそ もう少し設定を煮詰めたかったのに」
「それは後でも可能です、時間の猶予が有りません、呼吸が止まり始めています、脳波も微弱です」
「わかたったよ 対象の生体にロボ化を適用する」
「ロボ化発動!」
【母さん】
【…だれ宗助?】
【うん僕だよ】
【どうしたの、ここは何処?】
【ここは母さんの頭の中だよ】
【体が動かないわ】
【母さん良く聞いて、今母さんは死にそうなんだ】
【え!どうして?】
【宇宙人が攻めてきて家を叩き壊したらしい、母さんはその下敷きになったんだ】
【そう言えば大きな音がして…】
【それで母さんの身体は…】
【いいわ、分かったこれでも一応ラノベ作家なのよね、なんとなく分かるわこれはスキルとか魔法とか言うやつよね】
【え まあそんな感じかな】
【それでどうしたら良いの?】
【母さんこれは一応秘密だけど守れる?】
【守れるわ】
【それじゃ良く聞いて、これから母さんの体に僕のスキルを使用してロボ化を設定するんだ、ロボ化というのはロボットになるわけじゃなく外見はそのままに体の機能のみロボットのようにする事だからそこは安心して】
【分かったわ】
【でもそうすると体の動きがロボットのようにぎこちなくなるから最初は訓練が必要なんだ】
【ああそうよね、そうそう全部上手くは行かないわよね】
【だからロボ化した後は一応病院に行って検査してもらう、そのあと少し入院してゆっくりリハビリして】
【わかったわ、宗助に任せるわ】
【有難うそれじゃもう少し待っててね】
「宗助様ロボ化45%完了しています」
「そのまま続けて」
「80%90% 3・2・1完了しました、各種モジュールを設定しますか?」
「それじゃ身体機能のモジュールのみコピーして設定してくれ」
「了解しました、飛行及び光学迷彩などのモジュールとアプリは外します」
「3・2・1コピー完了」
「初期設定、体の防御レベル5で」
「お母様の身体防御レベル5で設定」
「それじゃ引き出すよ」
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