第47話:あまえんぼ
「あの後、2回も電話したんだよぉ~。
でも、とってくれなんだもん」
また、いつものようにあやかちゃんを
迎えに行った平日の深夜
「あ、ごめん。ふてくされて寝ちゃってた」
あの日、自宅に帰った後、携帯を自分の部屋に置いて、子供を寝かしつけながら一緒に寝てしまった
「も~。心配してると思ってすぐに電話したのにぃ」
不満げに言うあやかちゃん
「でも、起きた時に着信が入ってて安心したんだよ」
フォローしようとする自分
「ホントに?コウちゃん心配してた?」
「めちゃくちゃ心配してたよ。寝ちゃったけど」
「そうなんだ」
「いい人、居た?」
聞きたくない質問をする自分・・・
「え~?気になるの?」
「そりゃ、気になるよ」
当たり前の事を言う自分
「コウちゃんより良い人なんて居なかったよ♪」
そお言うと、あやかちゃんが運転している自分の肩に寄り添う・・・
ん?となる自分
「ねぇ、今日はどこに行くのぉ?」
自分の肩にくっつきながら、あやかちゃんが自分に聞く
「え~っと、どこいこっか?取りあえず、お茶でも・・・?」
「うん♪いいよぉ♪」
機嫌よく、いつもより”可愛い声”で言う
「?!」
あれ?なんかいつもと違うぞ?!と思う自分・・・
「あやかちゃん、今日はなんか可愛いね・・・?」
正直に聞く自分
「そうかなぁ?」
自分の肩に寄り添いながら言うあやかちゃん
「なんか子猫ちゃんみたい?」
運転しながらキャラが違いすぎる、あやかちゃんに戸惑う
「やだ?」
「全然嫌じゃないよ。いつもと違うから不思議に思って・・・」
「うん、コウちゃんに甘えてるの・・・」
「お~、そっかぁ。じゃあ、甘えていいよ♪」
取りあえず、初めてのキャラを受入れようと”対応幅”を急速に広げる自分
女の子ってこうなることがあるんだ・・・。っと中学生的思考になる自分
この日から、あやかちゃんが”自分”を更に出してくれるようになった。
帰りに寄った公園でも・・・
「コウちゃん、もう帰るの?」
「うん、そろそろ帰ろうかなって思って」
「やだ、まだ離れたくない」
ギュッ
あれ?前には無かった現象が・・・
「コウちゃんって私のこと好き?」
「もう、めちゃくちゃ好きだよ。こんなに惚れた女の子は居ないよ」
っと言うと・・・
「そんなに好きなら、態度で示して欲しいな・・・」
「え?プレゼントとか?」
「そう言うのじゃなくて・・・」
「え~っとぉ?」
「わからないなら、いいよ」
「?」
そして・・・
夜の公園のベンチに座っている時・・・
突然、
「コウちゃん、好きだよ」
って初めて、言われた・・・
あやかちゃんに”好き”って・・・
(あぁ、もう、物語を進めたくない…)
「第48話:ずらした誕生日」
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