第41話:したい



でも、やっぱり”大切な存在”ってのは、まんざら嘘じゃないみたい・・・





あの日以来、会う回数が増えてきた




あやかちゃんから電話がかかってくる回数も増えた




「夜道を一人で歩いてるのが恐かったから・・・」

とか、




「今日、友達と飲んでたから帰りに、コウちゃんに会いたいと思って・・・」

とか、理由で・・・




一緒にご飯食べたり




一緒に、前によく行った三日月の少女の居る公園に行ったり





「あやかちゃん、坂智さんとはどうなったの?」





「最近は連絡、あんまりしてないんだぁ・・・」




って、どうやら坂智さんとは、何かあるわけでも無さそうだし・・・










「後ろから抱きしめるくらいなら良いよ・・・」


って?あやかちゃんからこんな許可まで・・・











そんな、日が続いた7月も中旬






「今日は、飲みに行こっか?」

っと提案


「うん、いいよ♪」



居酒屋で飲んだ帰り、



あやかちゃんの友達の、

みきちゃんから電話があった






なんだか、横で話が筒抜けだったので、自然に聞いてしまったのだが

どうやら、みきちゃんは例の彼とは別れたよう




そして今日は、コンパに行ったが良い男が居なくて、あやかちゃんにグチってると言う感じだった





その時、あやかちゃんが嬉しそうに言った一言





「今、コウちゃんと一緒に居るんだよ♪」






そして、

みきちゃんが気を使って電話をすぐに切ってくれたこと





ちょっと、嬉しかった

この微妙な嬉しさは、他の人にはわかり辛いかも知れないけど・・・








そして、電話を切ったあやかちゃんに、酔った勢いで寄り添った



あやかちゃんも機嫌が良い



どう考えても仲がとっても良い・・・







思い切って、酔っ払っている”せい”にして言ってみた・・・








「ねえ、今日、あやかちゃんとエッチがしたい・・・。」

駄目!って言われても”ジョーク返し”準備オッケーで・・・








「コウちゃん、ストレートに言うんだね・・・」








「駄目かな・・・?」







「駄目じゃないよ・・・」






だって・・・・






”え、マジで?”って酔っ払た頭で思った・・・
















「第42話:凍らせたい時間」

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