第40話:この人なんだ

「あ~~眠すぎっ」

っと携帯のアラームが、耳元で強力に鳴る




「だ~分かってるってっ!」

アラーム鳴った瞬間に目覚めた自分



横には自分の子供が、布団を足でケリ押してお腹を出して寝ている


「お腹ひえるよ~」

っと、お腹を隠し布団を子供にかける

妻はまだ寝ている



今日は、6月も終わりの週の月曜日

眠い目をこすりながら起きる自分

自分は本当に月曜日が嫌い

特に忙しいし・・・





取り合えず、目覚めのシャワーを浴びる




シャワーを浴びていると、段々と目が覚める




自分の、はずせない習慣




シャワーが終わった後、頭を乾かしながら

いつものように、なんとなくテレビをつける




なんとなく、チャンネルを変える


なんとなく、ある芸能人に目がとまる


なんとなく、名前のテロップが出る


なんとなく、そのテロップを読む







なんとなく、”坂智”って書いてある











「あ、・・・この人なんだ・・・」

と、なんとなく思う自分・・・







結構、あっさり見つけたなーっと思いながらも頭を乾かしていたドライヤーを止め、音量をあげる・・・



食い入るように見てしまう自分




あ、確かに誠実そうで優しそう・・・



体つきもしっかりしている・・・



似てるかな・・・?自分に・・・?



で、朝から胃にくる・・・



急に吐き気が・・・



「オエ・・。」
















あ~、見るんじゃなかった・・・














そう思いながら心と胸が”痛い”のでテレビを消し、出勤の準備をする














朝からやっぱり忙しい・・・









忙しいけど、たまに”坂智さん”とあやかちゃんのことを思い出す








なんだか、”おとつい”会った時のあやかちゃんと自分の”仲”が良かった分、

何とも言えないキモチがよぎる










その、”何とも言えないキモチ”は、会社が終わるまで続いた






そう言えば”恋敵(こいがたき)”をテレビで見たのは、初めての経験だ・・・

                      

                       ってか、普通は無いか・・・





時間は、夜10時・・・



車に乗り込む自分



エンジンをかけ、車を発進させる



すぐに会社の近くの大通りに出る



左に行けば”帰路”



右に行けば”あやかちゃんの家”















・・・って右にまがっとるやんけ!

っと自分ツッコミ(;゚д゚)アッ....







そして、軽快なスピードで突き進む、我が愛車・・・









何がしたい?オレ?






今日は、約束して無いでしょ?オレ?





何々、結構来ちゃってるよ?オレ?





え~(;´∀`)…アポなしで行くの~?オレ?





や~、やめようよ・・・オレ・・・







って、あやかちゃんの家の近くの

コンビニやん

d( ゚ε゚;)



ついちゃってるジャン(´ε`;)ウーン…









でも、せっかくここまで来ちゃったし、

とりあえず電話するか・・・・
















トゥルルルルルルルルウルルルッル






精一杯元気に・・・


「こんばんは♪あやかちゃん。今、電話大丈夫?」




「あ、コウちゃん。

     この前はありがとね♪

           電話大丈夫だよ」





ってことで、仲良くこの前の話とかで楽しく会話をしちゃう自分



でも、やっぱり今日の朝、”坂智さん”を見たことを言う自分・・・






「見たんだ・・・」

ふーんって感じで言うあやかちゃん




「うん、何だか見ちゃったよ・・・」




「どうだった?」




「ま、良い人そうだよね・・・」




「うん・・・」




「でも、何か見た後から、”恋わずらい”みたいになっちゃって・・・」




「え~、なんで?」

不思議そうに聞くあやかちゃん。

あんたが大好きだからだよ!っと心の中で突っ込む自分



「や~、なるよ。んでさ・・・」



「何?」



「実は、あやかちゃんの家の方向の”途中”まで来ちゃった・・・。」

めっちゃ近いのに中途半端な嘘をつく自分・・・




「あ、そうなんだ・・・」




「うん、で・・・」




「うん・・・」




「今から、ちょっとだけ会えない?」




「・・・。」




「駄目?」





「・・・うん」




「・・・やっぱり?」




「・・・うん」




「あ~、そうか。残念・・・」

マジでシュンとなる自分・・・

ま、強引だよなっと普通に思うけどね・・・



「ごめんね。コウちゃんは彼氏じゃないから・・・」





「ま~そうだよね。彼氏じゃないのにこんなこと言ってごめんね・・・」

いいじゃん、それは言わなくても・・・

っと思っちゃったり_ノフ○




「うんん、でも、コウちゃんにはいっつも私、助けられてるよ」




「うん・・そう?」




「本当だよ。この前のことも感謝してるし・・・。

 コウちゃん、今日は電話で話そ♪」



「あ、そうだよね・・・。ごめんね。こんなガキみたいなことして。

何か無性に会いたくなって・・・               嫌いにならないでね・・・」




「嫌いになんかならないよ。コウちゃんは私の大切な存在になっているから」




「え~?本当に思ってる?」



「うん!ただ、今日はもう着替えちゃったし、この時間に出ると、お母さんうるさいから・・・」





「そっか、だよね。うんうん電話で話そう!」

単純な自分(;´∀`)…







で結局、2時間近くも電話で話す2人










でも”大切な存在”ってのだけは確実に感じた電話だった・・・





っと思う・・・?

















「第41話:したい」

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