また、あいましょう ～転生もタイムリープも無双も異世界でも何でもない普通の世界、永遠に心のど真ん中から消えない大切な人を今でも想い描いています～

第36話：それでも好きだから

「・・・・・いらない・・・・

のかな・・・」

あやかちゃんから出たそのコトバ・・・

自分で言わせておいて、

言われるとめちゃめちゃ苦しかった・・・

「でも、いらないのかな？

え、私ってそんなのひどくない？」

「や、でも要らないんでしょ？好きな人できたんでしょ？」

「うん・・・」

「じゃあ、要らないでしょ・・・」

「・・・・うん」

「うんうん、ｵｯｹー！じゃ、要らないなら消えるよ・・・」

「・・・・・。」

「ってね・・・。

本当は言いたいけど・・・」

本当の本当は言いたくないよ・・・

「・・・？」

「今はね。本当に前以上に、あやかちゃんことが好きなんだ・・・」

「・・・。」

「普通だったら、そんなに好きになる人が速攻できる女なんかムカつくし」

「・・・うん・・・」

「だったら、電話してくるなよって・・・・」

「ごめん・・・」

「・・・思うけど」

「・・・」

「今はそれを言われて、前みたいにじゃ、“また、あいましょう”みたいな事は、言えないんだ」

「・・・」

「本当に好きなんだ・・・。

あやかちゃんのことが」

「・・・」

「好きで好きでどうしようもないんだ」

「・・。」

「好きな人ができてもそれで良いから、

あやかちゃんのそばに居たいんだ」

「・・。」

「・・・居させて欲しいんだ。いつもいつも、あやかちゃんのことばっかり思ってて

　本当に本当に、心から支えて行きたいって思っているんだ」

「・・。」

「こんなこと言ってただ、迷惑なだけかもしれんけど・・・

あやかちゃんが大きく心の中に居るんだ。

・・・もう、離れたくないんだ」

「・・・・ｸｽﾝ」

「・・・？」

「ありがとね・・・。ｸｽﾝ」

「うん、ごめんね」

「そんなこと言ってもらえて、　

　私・・・嬉しい・・・。ｸｽﾝ」

「うん」

「本当に嬉しいのに・・・。ｸｽﾝ」

あれ？あやかちゃん泣いてる・・・

「うん、好きで好きでしょうがない・・・。

　結婚してるけど、あやかちゃんが好きです」

大好きです

「・・・うん・・・。ｸﾞｭｼｭ」

「駄目かな・・・？

好きな人が居ても一緒に居たいんだ。お願い・・・」

「ごめんね。ありがとう・・・ｸｽﾝ。

でも本当にいいの？」

「うんうん、全然良い！

あやかちゃんとこうして今、電話していることだけでも

　僕にとっては最高に幸せなことなんだ。だから・・・」

「こんなこと言ってる私に

　そこまで言ってくれるのは、

コウちゃんしか居ないよ・・・。」

「僕もそう思う。あやかちゃんにしか言えない・・・。

・・・ここまでのこと・・・。」

「ありがとう・・・。ｸﾞｼｭ。。」

「でも、たまにはエサ欲しいかな・・・？」

エサ欲しいです

「エサ・・・？」

「そう・・・。エサ」

「何？エサって？」

「今度会う約束・・・」

「うん・・・」

「本当に空いている日、無い？」

「あるよ」

「ある？」

「うん」

「今度の土曜日とかは・・？」

「うん、空いてるよ」

「あ、マジで？空いてるんだ？」

「うん」

「じゃ、会える？」

「会えるよ」

「じゃあ、会おうよ！」

「うん、・・・でも私もエサ欲しいな・・・。」

「エサ・・・？あやかちゃんが・・・？」

「うん・・・」

「え？何？」

「私、今欲しいワンピがあって・・・」

「はは、良いよ。プレゼントする！」

女の子はこんなとこが可愛い

こんなに惚れてなければ

あれだけだけど（・３・）

「ホントにぃ？でも結構高いよ・・・？」

「いいよいいよ」

「やった～♪」

「で、ちなみにいくら位？」

「3万位・・・？」

「あぁ、3万ならｵｯｹ！」

なんとか、それ位なら・・・

良かった今月、給料多くて・・・

「ホントに？」

「あ、でも何か、変な意味”おじさま”みたいになるのは嫌だよ・・？」

「うん、ごめん。そんなこと無いけど。

良いって言うと思わなかったから。」

「いいよ。別にそれ位。　

　女の子はプレゼント喜ぶもんでしょ。

　昔かッら決まっているよ」

「うん、ありがと。でも、私って嫌な女だよね・・・？

　さっき泣いてたのに今は・・・。」

「うんうん、きっと、あやかちゃんじゃ無きゃ

　”じゃ、さっきのは無しで”　

って言ってるけどね」

(…今の自分だったら、あやかちゃんの望みならもっとどんな無理難題だとしても命がけでも、なんとかかなえたいと思うよ…)

「あ、そうだよね・・・」

「うんん、ごめんごめん。

　　全然良いよ。じゃ、今度の土曜日、デートしよ♪」

(全然良いに決まってる！決まってるよ！)

「うん・・・」

「第37話：優しい時間」