第29話:うれしくて

”セブンに着いたよ”


何ヶ月ぶりだろう


このコトバを打つのは・・・





車の中で、あやかちゃんを待つ自分


なんだか不思議な気持ち・・・


もう、会えないと思っていたあやかちゃんを今、自分は待っている





前みたいに、ラジオをつけながら、コンビニの駐車場で待っている感じが


たまらなく懐かしかった



長いような短いような感覚




そしてしばらくして、あやかちゃんが来ると言う幸せ




このままずっと待ってても良いかなって思えるほど・・・




前以上に好きになっていたことに気が付く・・・・

















来た・・・・・


















あやかちゃん・・・・・・

















白いスカート


髪の毛は巻いている


何だか、最後に会った時のあやかちゃんより、ぐっと大人っぽくなっていた・・・










「コウちゃん久しぶり~(笑顔)」

とっびっきりの笑顔で、あやかちゃんは車の中の自分に声をかけた




「うん!久しぶり!何だか大人っぽくなったね!」

正直に思ったことを言う自分



「え?それ褒めてるの~?(笑顔)」

冗談っぽく言うあやかちゃん

そんな一瞬が幸せ



「うんうん褒めてるよ。じゃ、ご飯行こうか(笑顔)」


あやかちゃんがシートベルトをつけた事を確認してから

コンビニの駐車場から車を出す自分




「コウちゃんどうしてた?」

あやかちゃんが、話題を自分に振る


「えーっと、ホントに仕事ばっかりだったよ」


「そうなんだ、急に電話してびっくりした?」


「うん、びっくりしたけど、物凄く嬉しかったよ(笑顔)」


「ホントにぃ~?迷惑とか思ってない?」


「いやいや、迷惑なわけないじゃん!めちゃくちゃ嬉しかったもん!

          あやかちゃんにまた会えるって思ってなかったから」



「そうなんだ、ありがとね。コウちゃん・・・」


「こちらこそ、ありがとう。本当の本当にあやかちゃんに会えて嬉しいよ!」




「・・・うん」




信号が赤に変わる・・・




「あれ?」

あやかちゃんの方を見る自分・・・


あやかちゃんの目から、しずくが流れていた・・・




「あ、ごめん。またなんか変なこと言っちゃった?

                    ごめんね・・・」


やばい、開始早々また変なことを言って、泣かせたと思う自分







信号が青になる






「うんん、そんなこと言ってくれるの、

            

            コウちゃんだけだから・・・


                           うれしくて」




 

あやかちゃんは涙を人差し指で抑えながら、笑顔を自分にくれた









「第30話:何かあったの?」

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