第22話:安定期と月の少女

気温は4℃




夜の公園




二人は手を繋いで歩いていた




芝生の向こう側には、

ベンチのある広場があり

その中央に三日月に座る少女の

大きな時計が明かりでそのシルエットを

浮かび上がらせている




あやかちゃんの家の近くにある大きな公園




お気に入りの場所




この頃週2ペースで、あやかちゃんと自分は会っていた。

そしてデートの最後は、あやかちゃんの家の近くの大きなこの公園か

川沿いの夜景が見える場所に車を停めるのが、定番になっていた




自分が”盛り上がる”こともあり時にはホテルにも行った

拒否もされなかった




なのでその頃の自分は少しだけ

あやかちゃんとの関係に余裕を感じていた・・・




あやかちゃんも少しづつ自分に距離をちじめてきている気がしていた




あやかちゃんからも会いたいって

言ってくれる日もあった




そして、自分も”既婚者としての都合の悪い日”の時には、

「違う惑星に居るから会えない」

とか、わけの分からない

言い訳をできるようにもなった




このまま続くと思っていた




1月も後半になり、来月はバレンタインデー




この時期は、周りのバレンタインムードの影響もあり

どんなプレゼントをあやかちゃんがくれるんだろうと

図々しくワクワクしていた・・・







でも・・・








「第23話:違う」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る