第13話:大人のキス
3時間位楽しい時間を過ごし二人は店を出た
11月も後半
自分はジャケットを羽織っていただけだったので外は、凄く寒かった
「うわ~外寒いねぇ、あやかちゃん大丈夫?」
僕と同じで寒そうにしている、あやかちゃんに声をかける
「うん、寒いね~。コウちゃんの方が寒そうだよ~大丈夫?」
心配してくれる あやかちゃんもまた可愛い
最初 、自分たちは距離を取りながら歩いていたが
寒さも手伝って、段々と距離が縮まる
更に、あやかちゃんが寒そうにしている自分に見かねたのか
紫色のマフラーを半分、自分に巻いてくれた
肌触りの良いマフラーに包まれる
「ありがとう。暖かいよ」
心もとても暖かくなる
マフラーを半分づつ使っているので
自然と腕と腕がそっと触れる距離になる
そっと自分の手にあやかちゃんの手が触れる
その瞬間、自分はパッとその手を取り、手を繋いだ
・・・ホッ
拒否されなかった。っと頭の中で思う
信号が赤になり、2人は横断歩道の前で止まった
並んだ瞬間、あやかちゃんのことを抱きしめたい気持ちになる
「ねぇねぇ、
このストッキング可愛いでしょ?」
っとあやかちゃんがふくらはぎを
自分に見せる
脚の後ろ側にストッキングの繋ぎ目線があるタイプのものだったので
タイトスカートと高いヒールのパンプスと合わさってとてもセクシーだった
「あ、おぉ、かわいい」
可愛いと言うよりセクシー過ぎる
更にものすごくドキドキする自分
あやかちゃんの魅力にくらくらしながら、
その込み上げる気持ちをグッと抑えて、信号が青になるのを待った
信号が青になり、また2人は歩き出す
公園近くのパーキングに留めてある、車が見えた
実はさっきのお店で車で来ちゃった事を
あやかちゃんに言ったら
飲酒運転しないか心配して車までついてきてくれた
そしてそっと自分は、借りていた半分のマフラーをあやかちゃんに返し
小走りで車のキーをあける
すぐに、あやかちゃんが車の近くまで来たので助手席の扉を開ける
「寒いから、とりあえず車に入って」
「コウちゃん、本当に運転して帰ったらダメだよ」
と心配そうな顔で自分の車に初めて乗り込む、あやかちゃん
「大丈夫、大丈夫、朝まで寝てから帰るよ」
「それなら、良いけど心配だな~」
「そうだ、酔いざましにちょっとソコの自動販売機で飲み物買ってくるよ。何飲む?」
「え、じゃ、私はレモンティ」
「ウィっす」
と言い自販機で飲み物を買って車に乗り込んだ
「はい。どーぞ」
「ありがとう(笑顔)」
暖房を入れ、車内を暖かくする
2人きりの車内なので緊張しながらも
まだ、話足りなくて色々な話をした
車が二人だけの空間を作り
二人を優しく包む・・・
そして、段々とまったりしてくる2人・・・
まったりとは言いながらも実は
頭の中ではドキドキしっぱなしの自分
そして、飲むと人肌恋しくなると言うか、そんな気持ちになったのと
酔っ払ってるから、駄目って言われてもジョークに出来ると思い
・・・勇気を出して
「ちょっとだけくっついても
・・・いいかな?」
なんて事を言ってしまった
・・・
「うん、いいよ」
っと少しだけ間があった後、
笑顔であやかちゃんは言ってくれた
少し照れながら、助手席のあやかちゃんにそっと自分の肩を近づけた
そして、酔っ払っているので調子に乗り、右手で頭まで撫でてしまった
心臓が飛び出そうになる位ドキドキする自分
やっていることと、頭の中の臆病な自分とのギャップに震えそうになる
でも、あやかちゃんはそれを嫌がるようなことはしなかった
小さな音で、車のラジオが流れる・・・
・・・
・・・・
・・・
・・・
・・・
そっと顔を近づける・・・
・・・
目をつぶっている、あやかちゃん
・・・・
・・・
唇と唇が触れる・・・
・・・
キスになる
・・・
舌が絡まる
・・・・
大人のキスになる・・・
「第14話:今日は帰る」
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