#15 クソザコ即落ち2コマ劇場




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「や、やあやあ!ガンマ君だったかな?せ、先日は、その……だね。あの……ボクも少し……ほんの少しだけ!言いすぎたかなと思っていなくもない!だがしかしだよ!そもそもの発端はキミにあるわけだ。キミがもっとボクに相応しいだけの実力があったのなら話は変わっていたとは思わないかい?ボクのような実力者に見合うだけのモノを最初から持っていたのなら、あの様な事にはなっていなかったと思うんだ!だからね。キミがもし誠心誠意ボクに謝罪するというのならボクもキミのことを許してやらなくもないと思って無いことも無い。キミが謝罪してくれたなら、キミとボクとの関係を初めからやりなおしてあげてもいいかと思ってるんだ。そうだね。キミをボクの荷物持ちぐらいでなら使ってあげてもいいと考えている。こんな光栄なことは無いと思ってもらっていい。キミみたいな奴がボクの手となり足となり働けるんだ。悪いことじゃないだろ?ほら、ボクの言葉を理解出来たのなら頭を下げるんだ」



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「はひぃっ……!全部ボクが原因でひゅっ!ボクがぜんぶぜんぶわるかったかりゃぁッ……!らめっ!らめぇええ!」



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「や、やあやあ、ガンマ君……!えーっと……た、確かに身体をキミに許しはした……が!それはそれ!心まで完全にキミに許したわけではないからね!これは仕方の無いことさ!キミがどうしてもと頼むからボクはキミの相手をしてあげただけであって、ボクとしてはキミに対して特別な感情を抱いている訳では無い!そこら辺は勘違いしないでもらいたいかな!ほら!キミのような最底辺の男を相手にする物好きな女性など何処を探したっているはずがないからね!しかしそれではキミがあまりに哀れで可哀想だと思って、心優しいボクがしぶしぶ!やむ無く!致し方なく!キミの相手をしてあげただけさ!だからくれぐれも変な気は起こさないことだ。ボクに対して妙な感情を持たれても、ボクはその感情に答えるつもりはさらさら無いからね!まあ、でもキミがボクに対して特別な感情を抱いてしまうのも無理はないとも思っているよ。なんせボクだからね。まったくボクという存在は実に罪深い存在だよ。こうして1人の男の人生を狂わせてしまっているのだから。そう、そうだね。これはボクの罪だ。ボクのような存在は生きているだけで責任を伴っているわけだよ。ボクの個人的な感情を言えばキミのことはどうとも思っていないし、まったくもって興味の一欠片も無いのだけれども、キミがもしボクとの関係を今後も続けていきたいと懇願するのなら、ボクの責任として少しぐらいなら相手をしてあげてもいい。ほら、頭を下げて、心を込めて、お願いしますって素直に言うだ」



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「んちゅ……!……しゅき……しゅきッ……!やらぁ!おねがいっ!もっとちゅーしよっ!ちゅっちゅっ!んちゅっ……!えへへ……」



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「やあやあ、ガンマ君!今日も今日とて快晴。いいクエスト日和だと思わないかい!たまには2人っきりで外に出かけるというのもいいと思うんだが、どうだろうか?え、いや!?べ、別にこれはデートとかそういうのではなくてだね!出会ってこの方そういう事しかして来なかったから……たまには普通に……ではなくてだね……!いやなに!流石にボクのような実力者がいつまでもFランク冒険者というのは示しがつかないだろ?だからこそクエストをこなして早々に実力に見合ったランクまで上げようと思ってね!なに心配することは無いさ!ボクにかかれば大概の事は問題なくこなせてしまうからね!だからキミにはボクの荷物持ち……――いやいや!?冗談だよ!?軽いジョークだから行かないでくれ!そう!キミは基本的に一緒に居てくれるだけでいいんだ!荷物も自分で持つから!だから、ね?ほら、一緒にクエスト行こ?」



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「遂にボクの実力を見せる時が来たようだねガンマ君!……アレ?ガンマ君どこに行ったんだい!?えっ、あっ、透明になってるって?それはどういう――うわっ、ちょっ!?ちょっと待ってくれ!まだ呪文の詠唱が……ッ!?キャーーーッッッ!!!うぐっ……触手がっ……!ボクがこんな下級モンスターに捕えられるなんて……!んっ!?触手が服の中にッ……!あっいや!そこはっ……!ヤダッダメっ!ガンマ君ッ……!見てないで助けてくれ!お願い助け――……へ?あれ……これ……キミがやったのかい……?あ、うん……ありがとう……あ、はい、解体だね……そ、それぐらいボクだってわかるさ!身体の中から魔石を取り出して、それを換金するんだろ?その程度のことボクなら余裕さ!確かこの辺りをナイフで……キャーーーッ!?血がッ!?血が吹き出して……!うっぷ……気持ち悪っ……オェえええええ……ごっほ……げほっ……すまない……これはボクにはちょっと……はい……ごめんなさい……うん、荷物は……ボクが持つよ……ぐすっ……」



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「や、やあやあ、ガンマ君!なっ……!?開口一番それは言葉が過ぎるんじゃないかな!?あ、アレは相手が悪かったのさ!そもそもの話、ボクは後衛の魔術師なわけだよ?それが1人で敵に晒されて居ては充分な実力を発揮出来ないのは当然の事じゃないかな?そうだよ。初めからキミが前衛として敵の注意を惹き付けていれば、あんな事にはならなかったはずだ!なんだよ……うぅ……そもそも、キミ一人でどうとでもなっていたじゃないか……初めからボクなんて必要なかったじゃないか……うぐっ……ぐすっ……な、泣いてなんかないからね!なんでボクが泣く必要があるんだい!まったく勘違いも甚だしいね!だいたいアレもこれもキミが悪いんじゃないのかい?ボク1人にやらせてキミはなんか消えてるし!五月蝿いっ!知らないっ!覚えてないっ!今度はボクに攻撃が来ないようにしっかり守ってくれよ!わかったね?わかったなら行くよ!ほら、今度こそボクの本当の実力を見せてあげよう!」



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「ひぅっ……!ごめんなさいっごめんなさいっ!もう誤射しないからっ!まとめて吹き飛ばしたりしないからっ……!もう許してっ!なんでもいうことききますから!はひっ!なんでもしますっ!ぜんぶいうとおりにしますからッ!」



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「……五月蝿い……キミの事なんて嫌いだよ……もうボクに金輪際、関わらないでくれるかな?二度と近寄らないでくれ……絶っ交ッ!キミとなんて絶交だよッ!」



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「うぅぅ……ひっぐ……なんだよ……ぐすっ……酷いじゃないか……なんでボクを一人にするんだよ……ずずっ……ヤダよ……傍に居てくれよ……キミが居ないと……寂しいじゃないか……ボクのこと好きなんじゃないのかい……?ボクは……ボクは……キミのこと……好き、だよ……?好きなんだよ……好きなんだよッ!だからッ……!好きだってッ……!ボクのこと好きだって言ってくれよッッッ!!!キミがいないとッ!キミじゃないとッ!ボクはもうダメなんだよッ!傍に居てよ!寂しくしないでよ!離れないでよ!離さないで!抱きしめて!キスして!ボクの言うこと聞いて!ほら!言って!好きだってッ!愛してるっ、てっっ!!うぅぅ……うわぁぁぁあああぁああんーーーッッッ!!!」



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「バカ」



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「好き」



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「やあやあ、ガンマ君!今日も今日とて……――ガンマ君……?その娘達はなんだい?キミはボクというモノがありながら他の女性にちょっかいをかけているのかい?…………は?…………嫁?いやいやいやいやっ!嫁ッ!?妻ぁあっ!?夫婦ぅううッ!?ちょっと待ってくれ……今、頭を整理するから……全員嫁……?3人も……はぁ!?他に3人居て、既に6人も嫁がいるのかいキミはッ……!?つまりボクは7人目……?ん?結婚はしてないけどもっと居るって……?………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ま、まぁ他に何人いようとも?ボクがキミの1番だし?こういうのはやはり出会った順番とか一緒に居た期間とかは関係ないとは思わないかい?そうだよ。何よりどれだけ好きかと言うところが大事だと思うんだよ。その点で言えばやはりボクが1番だと思うんだ。ボクは他の誰よりもキミが好きだし、キミもボクの事が1番好きだろ?ボクが1番だよね?それにどれだけ多くの女性を侍らせているかと言うのは男の甲斐だしね。英雄色を好むというし。それだけ多くの女性を囲っているというのは、やはりキミに雄としての魅力があるわけだしね。いやまったくボクは気にしてないよ!あぁ、まったく気にしていないとも!ほら、なんせボクがキミの1番だからね!」



after



「やぁぁあああーーーーーだぁぁあああーーーーーッッッ!!!キミはボクのなのっ!ボクだけのモノなのっ!やだやだやだやだやだやだ!他の娘とイチャイチャしてたらヤダッ!別れてっ!ボク以外の娘と全員別れてっ!ね?ボクだけでいいよね?ボクさえ居れば他に何もいらないよね?ボクはキミさえ居れば他に何もいらないよ?ね?だから、ね?キミにはボク1人だけ居ればいいよね?ボク、キミのためならなんだってするよ?子供だって4人と限らずもっといっぱい産むよ?頑張るから!ね?ね?ね?だから別れて?」



before



「ボクと決闘と行こうじゃないか!敗者は潔く身を引いてもらうよ!彼の隣は一人で充分だからね!これで誰が彼に相応しいかわかるというものさ!まぁ当然ボクだろうけどね!」



メストカゲafter



「はぁ……はぁ……なんで……攻撃が……はぁ……はぁ……何一つ効かないんだ……キミの身体は一体全体どうなっているんだ……?へ?あ、いやちょっとま(ry」



女騎士after



「ちょ!?ちょっと待ってくれないかいラナおばさん!?ほらボクたちは昔馴染みじゃないか!それならちょっと手加減してくれてもいいとは思わないかい?ボクはキミの友人の娘だよ!まってまって!それ以上は母にいいつけるよ!?……へ?母から甘やかさず現実の厳しさを教えてやれと言われている?わかりました!わかりましたから!やめ(ry」



聖女ちゃんafter



「ガグガクガクガクガグぶるぶるぶるぶるぶる……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……もう許して……許して……怖い……怖いよぉ……聖女様怖いよぉ……」



end



「うぐぅ……ぐすっ……大変申し訳ありませんでした……生意気な事を言ってごめんなさい……ずずっ……ボクはクソザコナメクジのポンコツクソオンナです……うぅ……ひっく……もう二度とこのような真似は致しません……この度は皆様のお手を煩わせて誠に申し訳ありませんでした……ぐずっ……あの……大変差し出がましいのですが……ずびっ……出来ればその……うぅ……一緒に居ちゃダメでしょうか……?」










リゼル=マギとはこういう女である。



クソ生意気で他人を見下し無駄に自己評価が高いくせして、すぐわからされるクソザコだし、素直じゃなくて変にプライドが高いかと思えば、あっさり心折れるし、世間知らずでよく泣き出すし、わがまま言って暴論は叩きつけてくるし、非常に面倒くさい奴だ。



まぁそんな所も全部ひっくるめて俺はわりとこのクソザコが好きだったりする。



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