#8 聖女様はこの世界において最強



「ほらラナさんこれがいいんでしょ!神殿騎士団長もコレの前では卑しいメス犬でしかないですね!ほらほら!ちゃんとオネダリ出来ないメス犬にはお預けですよ!どうして欲しいのか、ちゃんと自分の口で言うんです!」



《転送(トランスポート)》で帰還した俺の目の前には絶賛お楽しみ中の聖女ちゃんと女騎士。



48のスケベスキルが1つ

《両性化(フタナリ)》

女性にご立派なマーラ様を生やす魔法である。女性を所謂フタナリ化させる魔法だ。


すっかり俺色に染まりドスケベ聖女に性長した性女ちゃん。俺が素材集めに出かける時に泣きすがれたので「これで我慢して」とフタナリ化させたのだが、まさかこんなに使いこなしているとはね。流石、俺の愛する聖女ちゃん。好き。



「あ!?ガンマ様ッ!帰ってらっしゃったのですねっ!」


「あひっ!?」



俺を見つけた聖女ちゃんが女騎士をぶん投げて駆け寄ってきた。



「ロエちゃん、ただいま」


「おかえりなさい!」



駆け寄ってきた勢いそのままに俺に抱きついてくる聖女ちゃん。



「ガンマ様と離れ離れになっていた、この3日間……寂しくて寂しくて……枕を涙で濡らし夜も眠れぬ日々でした……」



こんなしおらしい事を言っている聖女ちゃんだが。


全裸である。


そして、あたってる。ぐいぐいと俺のお腹にあたってる。



「俺も寂しかったよロエちゃん。あと、あたってる」


「ガンマ様も同じ気持ちだったのですね!嬉しいです!本当に戻ってきてくださって良かった……あのままお戻りになれないなんて事があったら私はもう……」



こんなしおらしい事を言っている聖女ちゃんだが。


全裸である。


そして、あたってる。ぐいぐいと俺のお腹にあたってる。



「何言ってるんだ。俺がロエちゃんを置いて戻って来ないなんてありえない。あと、あたってる」


「はい!信じておりました!ですが、やはりふとした瞬間に不安になってしまうのです……戻ってこないとは思っておりませんでしたが、万が一、何かしらの不幸があったらどうしようと……」



こんなしおらしい事を言っている聖女ちゃんだが。


全裸である。


そして、あたってる。ぐいぐいと俺のお腹にあたってる。



「大丈夫。俺はそんなロエちゃんが悲しむような事はしないさ。あと、あたってる」


「約束ですよ?もし離れ離れになることがあっても必ず戻ってきてくださいね。私いつまでも待ってますから、ずっと、ずっと」



こんなしおらしい事(以下略)



「ああ、約束だ」



何事も気にしたら負けである。



「ロエちゃん左手を出して」


「はい?」



戸惑いながらも聖女ちゃんは俺に左手を差し出した。ちなみに、まだ、あたってる。


俺はその差し出された左手の薬指に銀月の涙の婚約指輪をスっとはめ込んだ。



「あ……あ……これはっ……!」


「ロエちゃん、結婚しよう」


「……ッ!はいッ……!喜んで!」



瞳に涙を溜めながら聖女ちゃんは満面の笑みで答えた。お互いを力強く抱きしめ合う。もう離れ離れにならぬ様にと。


そして、俺のお腹にあたるマーラ様は今にもはち切れんばかりにギンギンになっているのが服越しに伝わってきている。聖女ちゃんの聖液でちゃいそう。



「ロエちゃん……あたってる」


「ガンマ様……辛抱たまりません!私の子を産んでください」



押し倒された。めちゃくちゃ力が強い。


私の子を産んでください?いや違うそうじゃない。



「ボク、オトコノコ、ニンシン、シナイ」


「安心してくださいガンマしゃま!優しく致しまスノで!大丈夫です最初は痛いと思いますがすぐに気持ちよくしてさしあげまス!わたしに全て委ねてください!はぁ!はぁ!」



血走った目。荒い吐息。回らない呂律。


プロポーズで聖女ちゃんの理性が吹き飛んだようだ。ご乱心!聖女ちゃんご乱心!


安心できないし、優しくされても子供出来ないし、気持ちよくはなりたいけどなりたくないし、何もお任せ出来ない。



「ユルチテ……ユルチテ……」


「口では嫌がってますが、こっちはそうは言って無いようですね!嘘つきな悪い子にはおしおきしてしまいますよ?さぁ素直になれば私が気持ちよくして差し上げますから正直に言ってください!」



聖女ちゃんのが服越しに俺のをぐりぐりしてくる。待ってください。それ別の奴です。



「ふふふ。こんな体をビクつかせて、そんなに私のが欲しいんですか?ほら我慢なさらず欲しいなら欲しいと言ってくだされば、たっぷり愛してさしあげます!さぁ!さぁ!」



いやこれ恐怖に体をビクつかせてるのであって興奮してビクンビクンしてるんじゃないからね?やめて!服を脱がさないで!



俺は即刻、聖女ちゃんのフタナリ化を解除した。
























しかし、レジストされてしまった。



……は?



いやいやいやいやいやまてまてまてまてまて。


どうなってる?フタナリ化の解除魔法が容赦なく打ち消されたんですが!?



「あら、ガンマしゃま。どうかなさいましたか?」



狂気を含んだニッコリ満面の聖女スマイル。


目が完全にイッちゃってる!まずいって!



「ロエちゃん……話せば、わかる……!」


「時に百の言葉を交わすより、1度の身体の交わりの方が遥かに分かり合える事がございます。誰にでも初めてはあるものです。最初は不安になる気持ちは痛いほどわかります。ですが安心なさってください。私の手でガンマしゃまを快楽の虜にしますので!」



聖女ちゃん本気の目ッ!



「それに私知っていますよ。確か《女体化(コンバージョン)》でしたか。男の人を女の子に変える魔法。ガンマしゃま使えますよね?」




…………………………………………使えるけども。




使えと?


誰に?


自分に?


ガチで?




俺は暴れた。




「抵抗しても無駄です!絶対に逃がしませんから!ほら観念なさって下さい!」



抵抗虚しく聖女ちゃんに組み伏せられる。くっ!なんつう力してやがる!まったく逃げられない!一体どういうことだ!?これが世界の強制力だとでもいうのか!?



「ほらほら!さっさと女の子にならないと、こっちでしちゃいますよ!私もう我慢の限界です!さぁ!さぁ!早く!早くッ!」



逃げること叶わず、決断を迫られる。


くぅ…………!俺は……!俺はっ……!


「――《女体化(コンバージョン)》ッ……!!」


そして俺の息子は消失した。



「あはっ!ようやく私に全てを捧げる覚悟が出来ましたね!たっぷり可愛がって!可愛がって!愛してあげますッ!」













「うふふふ!これは洗礼なのです!私、聖女の洗礼です!身を清めるための儀式です!何も恥ずべきことはありません!その快楽に身を委ねるのです!さぁ!その身も心も捧げるのです!さすれば更なる快楽を差し上げますよ!」













"私"はガンマ!


最近、魔王っていうのが復活したらしくて、その影響で各地のモンスター被害が拡大しているようなの!


大切な家族の平穏の為、私は村を出て魔王討伐する旅に出発したわ。


その旅の途中で盗賊達に不覚をとって捕らえられてしまったわ。もうダメだって思った時、颯爽と私を助けてくれた人が居たの。


聖女のロエ様!


凄く綺麗な銀色の髪をした女の子で、なんでも女神様の祝福を受けた聖女様なんだって。もう本当に可愛くて女の子の私でも見とれちゃうぐらい!


おまけにすっごく強くて優しいの!


可愛くて強くて性格もいいなんて完璧すぎる。流石、聖女様に選ばれるぐらいの事はあるなって思ったわ。


そんな、聖女様に助けて貰ったお礼をしたいって言ったら……。



その場で押し倒されちゃった……。



その、私はそういう経験とかなくて初めてだったんだけど、凄く優しくしてくれて、いっぱい愛して貰ったの。えっと……凄く……気持ちよかった……。


それから私は魔王討伐を目指してるんだって聖女様に話したら聖女様も一緒に魔王討伐の旅についてきてくれることになったの!


こんな凄い人と2人旅なんて夢みたい!


そうして私と聖女様は2人で旅をして、それからいっぱいしながら、無事に魔王の討伐に成功したわ!


魔王討伐の旅が終わって、これで聖女様との関係も終わりかって思ったんだけど。


王都で魔王討伐を祝して凱旋が行われたわ。その最中みんなに見守られる中で聖女様にプロポーズされちゃった!


これからもずっと一緒に居ましょう!って!


もちろん2つ返事で了承したわ。嬉しくて思わず泣いちゃった。



今日はそんな聖女様との結婚式。



私は凄く綺麗で肌触りがいいウェディングドレスを着てる。


なんでもカラミティ・デス・フォレスト・プリンセス・スパイダー・クイーンっていう災害級のモンスターの糸を素材に作った超高級品なんだって!これも全部、聖女様が用意してくれたの。好き。


いろいろと辛くて苦しいこともあったけど。ずっと隣には聖女様が居てくれた。


ぽっこりと膨れ上がったお腹を優しく撫でる。


流石にね?アレだけしたら赤ちゃんも出来ちゃうよね。


平和になったこの世界。私と聖女様とお腹の赤ちゃんと3人で――いや赤ちゃんはもっと増えると思うからもっといっぱいかな。


みんな一緒で、これからも幸せに過ごしていきたいな。


聖女様!愛してます!




















「だぁあああッッッーーー!!!」



そして"俺"は飛び起きた。






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