王都編
#1 盗賊に襲われていた聖女ちゃんを助ける
故郷の村を出て俺は王都を目指した。
自由気ままな一人旅。なんて思ったのは最初のうちだけ。
早速、人肌恋しくなった。
そりゃ村ではエロマンガみたいな生活を送っていた俺ですよ。常に傍らには女の子。
あぁ、華奢だが肉付きのいいオサナの身体、アーネさんの豊満な胸、リーバのムチムチの太ももが恋しい。
やはり旅のお供には女の子が必須ではないだろうか?
「……む?」
僅かに人の声が聞こえたような気がした。
すかさず魔力を練り身体強化で聴力を強化。さらに探知魔法を広域展開する。
聴力を強化した耳に届いてきたのは怒声と戦闘音。
そして、探知魔法で複数の人に囲まれた女性の気配を感じた。
これは噂に聞く賊に襲われた女の子を救うイベントか!?ならば是非もない!
俺は身体強化を全身に発動し、脇目も振らず全速力で現場に向かった。
「イヤ!誰か!誰か助けてッ!」
「護衛の騎士共は全員殺した!こんな辺境でいくら叫んでも助けなんかこねぇよ!観念するんだな!」
現場に到着した俺が見たもの。盗賊とおもしき男が数名。それと血溜まりを作り、物言わぬ騎士の死体そこいらに転がっている。
そして、今まさに盗賊に馬車から引きずり出されてる最中の女の子の姿。
女の子が今まさに貞操の危機!ならば助けぬ道理はない!
俺は腰からぶら下げていた片手剣を抜き放ち、現場に突撃した。勢いそのままに駆け抜ける。
賊の数は全部で13人。これぐらいならどうとでもなる。
まずは女の子を助ける!
疾走、一直線に女の子に手をかける賊を目指し突撃。
「はいだらぁああ!!!」
気合一線、賊に目掛けて飛び蹴り。
「ぐほぉおお!!」
飛び蹴りをくらった賊が霧もみ回転しながら綺麗に吹き飛ぶ。
「お、親分ッ!?」
「てめぇ!よくも親分を!」
「どっから現れやがった!」
突然の乱入者に頭領が吹き飛ばされ色めき経つ盗賊達。コイツが頭領だったのか好都合。
「え……?あ、貴方は?」
「説明は後。失礼しますよ、お嬢さん」
「きゃっ!」
俺はさっと女の子を片手で抱き抱えた。小さな悲鳴が上がる。
女の子をギュッと抱きしめると服越しに伝わる柔らかな感触と、いい匂いがした。
「ちょっとじっとしててね。すぐ終わらせるから」
「は、はい」
びくり身体を震わせるも、女の子は俺の言葉を聞いてギュッと抱きついてきた。役得。
女の子を抱き抱える意味は無い。むしろ邪魔なだけなのだが、人肌恋しさで反射的に抱き上げてしまった。
あぁ、柔らかい。いい匂いする。幸せ……。
「くそ!なんなんだてめぇ!」
「殺っちまえ!」
盗賊達の怒声が飛び交い。奴らはこちらに突進してくる。
俺は片手剣を構えて即座に魔力を練り上げた。
「《透明化(インビジブル)》」
魔法を行使すると俺と抱えていた女の子の姿が”消える”
「消えただと!?」
「どこ行きやがった!」
これぞ48ある我がスケベスキルが1つ!
《透明化(インビジブル)》である!
効果はシンプル。読んで字のごとく透明になることだ。よくあるやん透明人間のエロマンガ。姿が見えないことをいいことに女の子にスケベする奴。
あれに感銘を受け、俺がこの世界で独自に開発したオリジナル魔法である。
透明化。女の子にスケベする事が主な目的だが、それ以外にもかなり有能。隠密に戦闘、使い所がかなり多い。
さて敵さんがこちらを見失った所でボコボコにしてやりますかね!
「《麻痺(パラライズ)》」
「んぎぃいい!!!??!」
近くの賊の背後に回り込み魔法を放つと、賊は派手に痙攣してその場で意識を失った。
48のスケベスキルが1つ
《麻痺(パラライズ)》
電気ショックで相手の身体の自由を奪う魔法だ。殺傷能力はほぼ無い。相手の魔力抵抗でレジストされることもあるが賊相手なら痺れさせて意識を刈り取るぐらいはわけない。
勿論、女の子の身体の自由を奪い、スケベする為に覚えた。
おそらく分類的に雷属性の魔法っぽい。知らんけど。
「くっそ!姿を隠して襲うなんて卑怯な野郎だ!」
卑怯って……盗賊に言われたくないんですが。
まぁ、卑怯だろうとなんだろうと知ったこっちゃない。勝てばよかろうなのだ。そもそも可愛い女の子を襲うような奴らに容赦するつもりは微塵もない!
そこからは一方的な蹂躙だ。敵は俺を捉えられず次々に《麻痺》の餌食になり意識を失っていく。
程なくして全員に《麻痺》をかけ終えた。戦闘終了である。スケベスキルを極めた俺にかかればこの程度、楽勝、楽勝。
「す、凄い……この数を相手に1人で全員倒してしまうなんて……」
《透明化》を解除し、抱き抱えていた。女の子を下ろすと女の子は唖然とした様子で言葉を漏らした。
改めて女の子に目をやる。
白い修道女の様な服に綺麗な銀髪ロング、そして整った顔立ちに思わず見惚れてしまう。めっちゃ可愛い、好き。
歳は俺と同じぐらいだろうか。
「危なそうだったから助太刀したけど、大丈夫?怪我とかない?」
「はい!貴方様のおかげで私は大事には至りませんでした!ですが……」
暗い顔で俯く女の子。
当たりを見回すとビクンビクンと痙攣する盗賊達の他に血溜まりを作っている騎士と思われる人が数名。
「残念だけど、みんな死んでる」
探知魔法の結果。この辺りで生きてるのは俺と女の子と盗賊達だけだった。
「そうですか……うぅ……」
その場でヘタリ込み嗚咽を漏らす女の子。
暫くはそっとしておいてあげよう。
その間に俺は盗賊共を縛り上げていった。
「落ち着いた?」
「……はい。お見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした……」
「そう卑下するもんじゃない。こうして死者のために涙を流せるのはキミが優しい証拠だ。尊敬するよ」
「ありがとうございます……」
盗賊達を縛り上げ、そしてそのまま亡くなった人たちを埋めて簡易的ではあるが、墓を立てた。
「ほら、いつまでも暗い顔してないで、キミにそんな顔をさせる為にこの人たちは死んでったわけじゃないだろ?」
「そう……ですね……私がこんなクヨクヨしてたら彼らにあわせる顔が無いですよね!」
唇を噛み締めると、女の子は笑顔を作った。
「そうそう。可愛い子はそうやって笑顔の方が素敵だよ」
「そ、そんな…!か、可愛いですか…!」
言われ慣れてないのか俺が褒めると女の子は顔を僅かに赤らめる。
「うん、めっちゃ可愛い!好き!結婚しよ?」
「け、結婚って!?冗談はやめてください!」
冗談?いや本気で言ってますが?
ともかくこれで暗かった空気はちょっと和らいだ。
「さて、それじゃ、この盗賊共の処分だけど」
「処分…ですか?確かにこの方達は罪深い存在ですが…流石に殺すのは…」
「大丈夫、ここで殺しはしない。こいつらにはしっかり自分がやらかした罪を償ってもらう。それはもう死ぬより辛い思いをしてもらおうと思う」
「し、死ぬより辛い思いですか…?一体何を…」
ニヤリと笑って俺は魔力を練った。
「《女体化(コンバージョン)》」
魔法を唱えるとあら不思議。盗賊達の胸が大きくなる。そして見た目には分からないが、盗賊達の大切な男性のシンボルは消失した。
これぞ48あるスケベスキルが1つ
《女体化(コンバージョン)》である
身体を女性に変える俺が開発したオリジナル魔法である。ちなみに逆の男性に変える魔法は無い。というか意味が無いので作ってない。女の子を男にする意味とは?まぁ女性に”はやす”魔法はあるけども。
俺以外の全ての男を女の子にして、この世界に男は俺だけ!?なんてことをやろうと思ったのだが、如何せん、この魔法には欠点がある。
盗賊達を見た。胸は大きくなってはいるが、顔はそのままイカつく、小汚い悪人面のままである。
身体的には女性なのだが、顔は変わらないのである。見た目オッサンの女性とか誰得だよ。ノーセンキュー。
「《転送(トランスポート)》」
盗賊達を女体化させて、もう1つ魔法を発動。盗賊達は淡い光と共に消え去る。とある場所に転送した。
48のスケベスキルが1つ
《転送(トランスポート)》
対象を別の場所に転送する魔法だ。一度行ったことがある場所。自分が正確に思い描ける場所ならば、生物から無機物まで、なんでも転送出来る便利魔法である。女の子の下着を手を触れずにパクる為に習得した。まぁワープとかテレポート的な奴だ。
「あ、えっと…一体何をしたんですか?」
唖然と状況を見守っていた女の子。まったく状況は把握できてない。
「盗賊達を女体化してゴブリンの集落のど真ん中に飛ばした」
「え、え、え?にょたいか?ごぶりん?とばした?」
「まぁ難しく考えなくていい。奴らはもう二度と日の目を見ることは無いし、こっからは死ぬまで生き地獄だ」
「そ、そうなんですか?」
盗賊達の転送先はゴブリンの集落のど真ん中。俺が自分を鍛えている時に見つけた場所だ。
ゴブリン。それはファンタジー世界定番の雑魚モンスターであり、ファンタジーエロマンガの常連。
女性を攫っては孕ませて繁殖したり。
この世界でも例に漏れずそんなゴブリンが生息してる。奴ら、女と見ればとりあえず襲って孕ませようとするのだが、美的感覚は致命的、美少女だろうがブサイクだろうが元オッサンだろうが女と見れば襲いかかる。
そんなゴブリンの集落に女体化した盗賊を放り込めばどうなるかは火を見るより明らかだ。
それに《女体化》で女性の体になった男は妊娠しない。
つまりゴブリンは孕まないとは知らずに盗賊達を永遠と犯し続けることであろう。南無三。
「さて、今更だけど自己紹介しようか。俺はガンマ。田舎出身の冒険者だ」
「私はロエと申します。女神様に仕える、しがない聖女です。ガンマ様には危ないところを助けていただき、なんとお礼を申し上げていいものか…何かお礼をしたいのですが…」
「お礼?いや大変な目に会ったばかりだし。そんな無理をしなくてもいいよ」
「いえ!そんなわけにはいきません!こうして今無事で居られるのもガンマ様のおかげです!私に出来ることでしたら”なんでも”お申し付けください!」
「ん?今なんでもするって」
「はい!なんでも大丈夫ですよ!」
「そうかそうかーなんでもかーそうかー。それじゃちょっとロエちゃんとしたいことがあるんだけど、いいかな?」
スっと自然に聖女ちゃんの腰に手を回し、近場の茂みに誘導する。
「へ?あ、あの…一体なにを…?」
「大丈夫、大丈夫。ちゃんと優しくするから」
穢れを知らぬ純粋無垢な優しい聖女ちゃんを俺は茂みに連れ込んだ。
だってなんでもしてくれるって言ったもん。
このあとめちゃくちゃスケベした。
「あたたかいもので……満たされて……なんでしょう……凄く幸せな気持ちです……」
「……がんましゃま……しゅき、しゅき……これからもずっといっしょでしゅ……えへへへ……」
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