第17話 気にしてないよ
時刻は五時を回った頃、現代文を終えて古典をやり始めたとき祈に異変が起きた。
「だからこの宮の気持ちは・・・祈?大丈夫か?」
「んん・・・だいじょーぶ・・・」
「祈?」
「すぅ・・・すぅ・・・」
「寝てるぅ!?自分で俺のこと煽っといて寝てる!?そんなことあるか!?」
・・・これ起こすのもなんか申し訳ない気持ちになるな、起こさなきゃいけないんだろうけど。
「寝顔かわいいなおい」
机に腕を組んでその上に頭を乗せて寝ている祈と同じ体勢になって横顔を眺める。
本当に綺麗だよな、服装も俺はこだわりないからよくわかんないけどおしゃれで可愛いし、メイクとかも素の可愛さを引き出すようにナチュラルな感じで可愛いし全部可愛いわ。
やばい、寝顔見てたら俺も眠くなってきた・・・今日寝てなかったからか・・・もう無理だあ・・・
「すぅ・・・」
ーーーーーーーーー
んん・・・?何してたっけ・・・?なんで机で、あ?
「すぅ・・・すぅ・・・」
え、いや、え、えっ、え・・・
「かわよ」
神やん
「じゃなくて!ちっか!?心臓持たんわ!」
今勉強会の途中だった!時間は・・・十時!?嘘だろ!?
「おい!祈!起きてくれ!もう十時だって!家の人心配するって!」
「んう・・・?あ、あれ?私寝てた?・・・勉強会!やばっ!」
「よかった、起きなかったらどうしようかと」
「へ・・・あ・・・あの・・・ごめんなさい・・・私・・・」
「え?あ、ああ気にすんなよ!俺も寝ちゃってたし!お互い様ってことで!な!」
「・・・あなたやっぱり嫌いよ。怒られちゃうしもう帰る・・・お邪魔しました。ありがとう」
「え?ちょっとまっ」
ガチャン
「ああああー!」
傷つけちゃったかな!?また謝ろう・・・一旦ラインで伝えとくか
『さっきも言ったけど気にしないでな!勉強してたら眠気は襲ってくるものだし俺も一緒に寝ちゃってたから!また一緒に飯食おうぜ!』
既読・・・・・・・・
スルーされてる・・・
ーーーーーーー
「そういうとこ、ほんとにずるい///」
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