第14話 俺の努力は無駄になりません
前回のお知らせを読んだ人は飛ばしてください。
前話の図書室最後のシーンから後を少し改稿しました。
寝る前までに投稿しようと思ったんですが寝落ちしてしまって起きたら執筆し終えて投稿されていました。校閲したところ勝手に祈がデレていたのでその点を修正加筆しています。デレるのが早くなって申し訳ありませんでした。
以上です。
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「おはよう祈」
「おはよう」
いつも通りに挨拶をして学校に向かう。薄々分かってきてはいるがおそらく祈の体質は無くなったのだろう。つまり今まで俺が努力してきたものも無駄だったってことになる。
でも後悔はしていない。
あの約束があったからずっと祈を好きなままだったし、何よりあの体質が消えて喜ばなきゃ人のこと何も考えてないやつだ。
短い期間だったけど俺でも二週間だけで疲れたのに彼女はもっと長い期間苛まれていたんだ。慣れたとは言ってもストレスは溜まるものだろう、心的疲労も容易に想像がつく。俺の努力は今は保険みたいなものだ。
「そういえばスタンプって他に何か買ったのか?」
「なに?気になるの?」
「そりゃあんなスタンプ最初に買うくらいだし全部ああいうのだったらおすすめのやつプレゼントしてやろうと思って」
「全部ああいうのだからプレゼントよこしなさい」
「なんでやねん。ちょっと待ってな・・・これだ、大事に使えよ」
「なんだか普通ね」
「それ目的だしな」
「ありがとう、使わせてもらうわ」
「はいはい、ん?」
「どうしたの?・・・あ」
「俺の予感によるとすごく嫌なことが分かってしまったんだが」
「奇遇ね、私の方が正確に悪い予感がするわ」
「おうにいちゃん、べっぴんの嬢ちゃん侍らせて朝から楽しそうやの。ワシらも混ぜてくれぃや」
「「「へへへっ」」」
「「最悪」」
「やっちゃって金剛くん」
「言われなくても」
二十秒後
「相変わらずの強さね」
「昔より鍛えてますから。それよりも・・・治ってなかったんかいぃ!!」
「言ったじゃない、この街限定かもって」
「鍛えといて良かったあ!」
さっき色々語ったのが馬鹿みたいじゃねえか!許せねえこのチンピラ集団!
「あなたの努力が無駄にならなくて良かったわね」
「よくねえだろどう考えても!良かったってなったらダメなやつの案件だわ!」
「確かに・・・!」
「馬鹿丸出しかよ!?」
「つまり・・・これからもよろしくってことね」
「嫌な挨拶だよ本当に。またよろしくな」
こうしてまた俺たちは厄介な体質と再び関わることになった。
朝から最悪だ。
でも正直ボディーガードを再びできることに悪い気はしないでもない。
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