#4
アメジア国悪魔協会…
ここでは悪魔たちが働く協会である。他にも不死、亡霊も一緒だ
シダレカ悪魔協会みたいに色々な種族がいる場合もあるが、ここは悪魔と不死と亡霊のみで構成されている
ここの協会でゆっくりと代表室へと向かう人物がいた。イビルアイである
彼女はほぼトップと言っていいほどの亡霊だ。デスという人物がいたが現世にいないため事実上の亡霊のトップになっている
そんなイビルアイは既に夫もいて娘もいる。全世界の協会の代表副代表を見ても彼女のみ家庭を持っているという人物である
ちなみにミカエルはアルエルという娘がいたがあれはインキュベータを使ったので結婚してない家庭である
亡霊に似合うローブを着て悪魔協会を歩いていた。彼女は髪色が白く、そして何よりも目隠しをした亡霊だ
目隠しなぞしたら視力は大丈夫なのかと思うが、彼女は残りの感覚が敏感なので目なぞいらないと言っていいほどの人だ
イビルアイの瞳を見た人は誰もいない。代表でも、夫でも、娘でも。だ
イビルアイは代表室に到着する。コンコン…一応ドアのノックオンをする。その中の人物が言う
?「はいはーい」
イビルアイ「…私よ。ジャバウォック…」
そう言うと静かにドアを開ける。イビルアイ、静かに行動することが多い。決して物などに当たるということをしない
開けて室内に入ると窓際に机がありそこで代表、ジャバウォックがいた
ジャバウォックは黒い髪、赤い目。身長はそうでもなく160センチぐらいだ。種族は高位悪魔である
実は総本山のアークデーモンとは旧知の仲でありお互い仲良く会話をするぐらいの仲良しだ
イビルアイは見たがなにかの書類でもかいているのだろうか。彼女がそう思うとジャバウォックは言った
ジャバウォック「今ね。仕事の書類終わったからナンプレマガジンをやってるんだよ」
そう言うと静かにイビルアイは言う
イビルアイ「…もう。また遊んで…」
ジャバウォック「だって終わったんだもん。息抜きが必要なんだよ」
イビルアイは代表のジャバウォックにはタメ口である。だがジャバウォックがそうしてくれと言ったのでそうしてるだけだ
イビルアイ「…ジャバウォック。支援会社からの支援金が来たわ…」
そう言うとジャバウォックのナンプレマガジンをかく手が止まる。彼女はイビルアイの顔を見る
イビルアイはその手紙をジャバウォックに渡した。早速チェックをする
ジャバウォック「ふーん。結構貰えるもんだねえ。これならしばらくはお金にこまることはないよ」
イビルアイ「…そうね…。でも不思議ね…。この支援会社って…4つの国しかなかったって話は違うのね…?」
そう言うとジャバウォックは言う
ジャバウォック「この数年…いや、10年前からかな?全世界の協会で4つの国しか支援会社がないのはおかしい!
…って話が浮上して10年前から協会のある国に支援会社が設立されているからね。今はほぼ全部の国に作っているかな」
そう言うとジャバウォックはもう一度支援金を見ていた
イビルアイ「…そう言えば…ジパングのみ…協会関連は無かったのかしら…」
ジャバウォック「んー。ないね。まああそこは天使悪魔が全くいない国でもあるから。でも協会を作ろうとした話はどうしたのかな。
そんな話はもう5年前から言われてるけど全然音沙汰なしだね。ジパングには似合わないから…かな?」
イビルアイ「…そう…」
支援金の手紙を見てもう一度ジャバウォックはイビルアイの顔を見る
ジャバウォック「ま!キミもそうだし私もそうだけどこの国の悪魔協会のみ見ればいいさ!あとキミの場合は家族もだね」
イビルアイ「…そのとおりね…。これだけよ…ジャバウォック…」
ジャバウォック「うん。後で私も室内を出て軽く見回りするから。先に行っててね」
イビルアイ「…ええ…。失礼するわ…」
そう言うとイビルアイは代表室を出た。そして歩き始める
イビルアイ「…今日の晩ごはん…何にしようかしら…」
今日の家庭の晩ごはんを考えてたイビルアイだった。そこは母である
大学の昼休み。5人はいつもどおりに昼ごはんを食べる
前にイビルアイの娘。という人物に出会ってからはやはり面白くなってきたと思っているバードン
もしかしたらもっと増えるんじゃないか。そんな予想をしていた
美治「何を考えてんだバードン?」
バードン「いや、アルマ先輩がいたからもしかしたらこの大学にはまだまだハーフがいるんじゃないかって思ったんだ」
ジェスト「まあアルマ先輩は特殊じゃない。だってイビルアイさんの娘だもの」
バードン「あれを聞いたときはジェストもそうだけど驚愕して言葉が詰まったよね…」
ファリア「イビルアイさんってそんなに凄い人なのね?」
そう言うとバードンはファリアに向けて話す
バードン「だってイビルアイさん亡霊のトップだよ?前にデスさんってトップいたみたいだけど今いないからさ…」
ファリア「亡霊のトップなんて凄い人材じゃない」
セレネ「凄い人ですね。もしかしたら総本山にスカウトされなかったのでしょうか」
バードン「それはどうなんだろう。アルマ先輩に聞いてみないとわからないね」
そう言うとバードンは焼き肉定食の肉をパクリとする
美治「どうせ今日もあるんだろ?」
バードン「当然だよ~!時間厳守だよ!」
美治「だからその時間厳守って言い方やめろよ…」
ファリア「ところで…今アルマ先輩はどこにいるんだろ」
そう言うと5人は食堂を見回してみる。だがいないような気がする
今はいない?どこで食事をとっているのだろうか?食堂ではない、どこだろう
ファリア「うーん。別の教室にいるのかしらね」
セレネ「そうではないでしょうか?」
美治「まあ、来るだろうから今は探さなくていいかもな」
5人は見渡すのを止めて食事をとることにする
ようやく講義がだいたい終わった時間。5人はいつもどおりに同好会室内へと向かう
4階に上がり、その場所へ。すると同好会室内前に人がいた。わかっている人物だった
バードン「あ!アルマ先輩!」
そう言うと前にいたアルマがその声を聞き振り向く
アルマ「やあみんな。僕のほうが先だったね」
バードン「ごめんなさい先輩なのに待たせてしまって」
アルマ「いいよ。僕だって5分前に来たばかりだからそこまで待ってないよ
…それと。先輩だからと言ってあまり気遣いしなくていいよ?1個下の後輩にブイブイ言いたくないからさ」
美治「先輩の心遣い嬉しいです」
そう言うとバードンは鍵を開けて中に入る。前と全く同じ座り方をする
アルマ「今日さ、みんなのためにお菓子持ってきたよ」
アルマがそう言うと皿を用意してお菓子を乗っけてくれた。そのお菓子というのは…
美治「せ、煎餅」
アルマ「うちのマ…母が好きなんだ」
バードン「なるほど。ありがとうございます」
そう言うとみんなでその煎餅を持ち、食べた。ジパング特有のお菓子だが…美味しい
美治「なんだかジパングにいるような雰囲気を持つお菓子だな…」
ファリア「アタシこういうの好きなのよ」
バードン「私の不死の歯が噛み砕けとささやいている!」
セレネ「噛み砕け??」
アルマ「ははは!しっかり噛まないと喉に詰まるよ」
そう言って6人は煎餅を食べる
バードン「そう言えば先輩?ひとつお聞きしたいことがあるんですが」
アルマ「うん。なんだい?僕のこと?」
バードン「いえ、イビルアイさんなんですけど。イビルアイさんって総本山にスカウト来たことあります?」
昼のときに話してた内容をアルマに言う。アルマはすぐに答えてくれた
アルマ「あったよ。でもね、母は頑なに断った。なぜなら僕もいたし父もいたからだよ。
亡霊の現トップだからと言ってホイホイ行くわけにはいかなかったんだ。母は家族思い。ただそれだけさ」
ジェスト「イビルアイさんは口数が少ないけど良い人ですからね…」
ジェストとバードンはわかっている。イビルアイは口数が少ないだけで良い人だと
アルマ「ありがとう。母を褒めてくれて。無口なだけだからさ」
セレネ「でも…先輩のお父さんとお母さんはどうやって知り合ったんですか?」
アルマ「元々父は人間ながら悪魔協会支持者の一人だったんだよ。母と話すうちにだんだんと仲良くなってね
気がつけば父のほうからプロポーズ。結婚したんだ。そして僕が生まれたって話。かんたんだろ?」
ファリア「なんだかアタシとセレネの出会いと少し似ている…」
アルマ「ん?ファリアとセレネ?」
美治「わかりません?ファリアとセレネって付き合ってるカップルなんですよ」
そう言われるとアルマは驚きの表情を見せる
アルマ「え!そうなんだ!い、いいなあ…」
同性でもカップルという時点で羨ましいと思ったアルマだった
セレネ「私はファリアさんと一緒の存在なんですよ」
ファリア「そうよ。アタシはセレネのこと大好きなんだから!」
突然イチャイチャを見せつけてきた。バードンがつっこむ
バードン「イチャイチャするのはよそでやって!」
しかしアルマはあ~羨ましい~という表情を見せる
アルマ「ま、まあいいや…でも、天使がこうやってカップルになるのは意外と珍しいような」
ジェスト「え?そうなんですか?」
アルマ「僕の受け入れ知識だと天使ってあまり恋を絡む話題が無いという種族だからね。あ、決して否定してるわけじゃないけど」
ファリア「アタシの母はキューピットっていう天使の中の種族ですよ」
アルマ「キューピット…!縁結びの天使じゃないか」
ファリア「そうなんです。だからうちの母は前職で結婚相談所にいたんですよ」
バードン「へぇ?まさにキューピットにピッタリな仕事だなあ」
セレネ「その結婚相談所っていうのは実は天使協会に絡んでるんですよね」
アルマ「そ、そうなの??恋に絡む種族じゃないのに??」
ファリア「よく言われます。この国にはキューピットという存在が多いから。かもしれませんね」
アルマ「なるほどねえ。不思議だね。キューピットが結婚するなんて」
ファリア「それも言われます。父の一目惚れらしいです」
ファリアがそう言うと少し呆れそうにバードンが言う
バードン「天使の話になると急に私ら話せなくなるね」
ジェスト「そうね。門違いだしね」
美治「いや、私もそうだが」
ファリア「じゃあ話題、変えようか…」
美治「そもそもファリアとセレネがいちゃつくからそうなったんだぞ」
ファリア「それはごめん」
セレネ「すいませんでした」
アルマ「いやいや。とても興味深い話だったよ」
バードン「ところでさ…ここでまたバーン!と新しい人入ってきたらどうする?」
唐突に何言い出すんだこのアンデッド
美治「お前それはないだろ。アルマ先輩のように突然来るわけが…」
しかし美治が言った瞬間にドアが開いた。その突然が来た。6人全員がドアのほうへ振り向く
?「…にゃは~。いかにもって感じね。みんなハーフなのかしら」
その人物はファリアと同じく桃色髪をしており獣の耳と獣のしっぽがあった。耳としっぽが揺れ動く
よく見ると動物のひげがある。まるで猫が擬人化したような耳としっぽだ
身長は高く、胸も大きい人だ。これは人?まずヒューマンではないことは確かだ
そんな人物を見て、バードンはしゃべる
バードン「あ、あの。もしかして…この同好会希望の…?」
?「そうよ!私の名前は業魔カナ子!猫のハーフアニマルよ!ハーフっていうからきっとこの同好会に入れるかなって!」
なんと。ハーフアニマルである。6人全員が驚く
カナ子「そして私は動物学部3年~」
ファリア「先輩でハーフアニマル!?4つの国の特有の種族じゃ…!?」
そう言うとカナ子は説明する
カナ子「私、元々ユキノウエにいたんだけど移民してきたのよ。そしてこの大学に通ってるの」
なんと…移民の人でハーフアニマルに出会うとは…貴重なハーフアニマルである
バードン「あ、あの先輩!もしよかったら座ってください!」
バードンは言うとまだあった椅子を用意した
カナ子「ありがとね~」
椅子を用意するとカナ子は座る
しかしこのハーフアニマル…どこか威圧するような感じのする風貌…でかいだけだろうが、また違う種族である
アルマは言う
アルマ「カナ子。僕も3年生なんだ。しかし君は見たことないよ?」
カナ子「あら同じ3年なの?でも仕方ないわ。動物学部はまた別の校舎だもの」
この大学は敷地内で様々な校舎がある。卒業するまで一切その校舎に入らないなんてこともある
こんな突然来たが、バードンは拒否するわけにはいかないと感じた
バードン「同好会入り希望ですか?」
カナ子「そうよ~。でも私ハーフアニマルだからいいかしら?」
バードン「ハーフならなんでも!だって半人半獣ですよね?その時点でハーフです」
カナ子「やった~。ねえ、貴女たち自己紹介してくれない?」
そう言うと6人は自己紹介をする
カナ子「ハーフエンジェルにハーフエルフ…色々居て最高ね!ハーフアンデッドと半人半鬼はよくわからないけど…
でも!十分よ!よろしくね!ファリア、セレネ、美治、バードン、ジェスト、そしてアルマ!」
カナ子は笑顔でそう言った
6人で終わりかと思ったら突然7人になった。これぐらい入れば十分だろう。バードンは思う
バードン「先輩よろしくおねがいします」
ファリア「ハーフアニマルなんて面白い!よろしくです」
セレネ「こちらこそよろしくおねがいします」
美治「びっくりだな!よろしくおねがいしますぜ!」
ジェスト「仲良くしましょう先輩」
アルマ「同期がいて嬉しいよ。よろしくね」
カナ子は挨拶を笑顔で交わす。ふと、周りの風景を見る
カナ子「ここって…お菓子を食べた後あるけど…飲み物ないの?」
…確かにカナ子の言う通り飲み物がない
バードン「あー。確かに飲み物ありませんね」
カナ子「じゃあ今度来たとき用意してあげるわ!私飲み物無いとやってられない性格だからさ!」
アルマ「ああ、よろしく。僕も適当にお菓子持ってくるからちょうどいいね」
バードン「すいません先輩方が用意してくれるなんて」
アルマ「いいんだよ」
そろそろお開きにして7人は外へ出た。今日は突然だが仲間が入った。それだけでも嬉しい話だ
カナ子「ねえねえ活動日っていつなの?」
ファリア「週の真ん中は休みにしてあとはあります」
カナ子「水曜日は無いってことね?そうなんだ!んじゃあ飲み物しっかり用意してあげるからね!」
セレネ「気遣いありがとうございます」
美治「いやーこんな早くも新しい人入るとはな!」
ジェスト「私もびっくりよ。でも嬉しいわ」
そう言うと7人は去っていった
バラバラになった後、ファリアとセレネは歩いていた
いつもだとイチャイチャできないときに、2人は仲良く手を繋ぎ歩く
ファリア「ハーフアニマルなんて面白い人来て今後が楽しみだわ」
セレネ「ですね…でもファリアさんと仲良くしたいです」
ファリア「あら?いつでも抱いていいのよ?」
セレネ「でも私も羞恥心はあるので…いきなりはできません」
ファリア「こうやって?」
そう言うとファリアはセレネをぎゅーっと抱きしめた
セレネ「あっ!…でも嫌いじゃありません」
ファリア「そう言ってもらえると嬉しいわ」
アメジア国の夕方
今日は仲間が増えて今後が楽しくなりそうな日だった
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