#1

世界で2番めに大きい国、アメジア国

ここは移民が多く、様々な種族で成り立ってる国である。移民がいるからこの国は生まれた。そんな国だ

色々な場所でビルが立っておりその文明はシダレカとサフィーラとは負けないぐらいの国

そんな国だが提携してる国はユキノウエ。アメジア国は雪が多い国だ。なんとなく似てるので提携している

ユキノウエのあるクリスタルウィンター大学へ行くのもこのアメジア国から来てるという種族がいる

首都レイガのメインストリートは朝昼晩、ずっと人通りが多く何時になっても人が多い

シダレカでなくともこのアメジア国に行けば自分の夢が叶う。そんな魅力を持ってる国でもある

色々な地方のある大きい国でまだ開発が進んでない場所もある。それだけ土地というのがでかい

だが今回の話は首都ではなく地方にある大学の場所である

バダタリ州。ここのアルカナ大学。この地方はまあまあ涼しく冬になると雪が積もる程度の場所だ

アルカナ大学…偏差値としては普通程度の大学だが、とても過ごしやすい環境であり、退学する人は少ない

もちろん、学科も豊富だ。経済学部、法学部、情報学部…農学部、動物学部だってある

人気のある大学なのでやはり倍率は高い。だが入ったなら4年間ずっと過ごしやすい環境で生活できる。そんな大学だ

さて、主人公は大学の門まで来た。もちろん門とは言えど他の門もある。正門、と言った感じ

ファリア「ふー。やっと着いたわ。駅から歩いて10分。バス停がほしいわねえ」

主人公、ファリア・インターピット。ハーフエンジェルである

情報学部2年であり、最初こそなかなか慣れない環境だったが1年も経てばもう慣れるもんだ

種族がハーフエンジェルなため知らない人でも珍しいと言われることもある。だがそこまで気にしてない

そんな彼女は言う

ファリア「…で、アタシの恋人はまだかしらっと」

既に恋人がいる。もちろんこのシリーズなので恋人は女性だ

その女性はハーフエルフでありながら美しい人だ。今まで恋人はいなかったのだろうか?そんな疑問もある

そんなこと思っていたら予定どおりの人が来た

セレネ「ファリアさーん」

大きくもちょっと小さい声でファリアに呼びかける。少し早足で来た

ファリア「セレネ!おはよう!」

ファリアがそう言うとセレネを抱きつく

セレネ・ディスディア。経済学部1年。ファリアは先輩である。先輩と後輩がこうやって付き合ってる

学部を超えた恋だが、決して問題は一切ない。曜日によってはなかなか会えないだけである

セレネ「おはようございます。相変わらず元気ですね」

彼女がそう言うが抱きつくことは決して嫌がることはなかった

ファリア「当然じゃない!だってカップルだものアタシたち!」

抱きつくことを止めてセレネを見るファリア

セレネ「うふふ。こうやって毎日会うのは嬉しい限りですね」

笑顔で言う。ファリアだって笑顔だ

ファリア「そうね!じゃ、大学にいこ」

2人は仲良く歩く


大学の校舎は基本小中高の校舎に似ている。もちろん大きい講義室もある。その場合大体が必修科目で使われる

基本的に教室のような場所で講義をすることが多い。もちろん学科別で特別な教室もある

まるで高校に居たときとあまり変わらない。ただ敷地面積が広いため移動するのは面倒という不満があるが…

使っている教室。使われてない教室がありそこも色々とあるみたいだ。改修工事というのもほとんどしていない

色々な校舎のある大学に通っている。ファリアとセレネは目的の校舎へと着く

玄関で集まりに声をかけられる。当然ファリアの友達だ

「おーいファリア。それにセレネ」

肌の白い人に声をかけられる

ファリア「バードン、美治、おはよう」

バードン・バンシー・トルス。ハーフアンデッドである。情報学科2年

母がバンシーという不死の種族である。ハーフなので決して匂いがするのではない

ちょっとおちゃらけいて自虐ネタも多い。明るい人物で根は真面目。そんなハーフアンデッドである

「今日も恋人同士で来たのかよ?さすがだな」

背の高い女性が言う。彼女の名前は五十嵐美治。この国では珍しく漢字明記の人だ。もちろん同じく情報学科2年

彼女の親は移民族であり、アマリリスからこちらへ来た家族の一員。姉御な性格の人でもある

セレネ「2人とも今日はよろしくおねがいします」

セレネがそう言うとバードンが言う

バードン「そんな丁寧な挨拶は別にいいよ!もう仲良しじゃないか」

「へ~。カップルかあ」

バードンの隣にいる女性が言う。ファリアは全く知らない人物だったので質問する

ファリア「ねえ。この人は?」

バードン「ファリアには言ってなかったね。彼女の名前はジェスト・グレードデビル。ハーフデビルだよ!

悪魔協会を通じて仲良くなって今は親友!この大学にいるから紹介したいなって思ったんだ」

ファリア「ハーフデビル!」

そう言うとその人が言う

ジェスト「やあ、ファリアって言うのね?ジェストって呼んでね!」

そう言うと握手を求められた。当然ファリアは握手する

ファリア「よろしくジェスト。仲良くしようね。学科はどこかしら?」

ジェスト「情報学科よ。2年だからね」

ファリア「なんだ!一緒じゃない!これは嬉しいわね~」

美治「ちなみに私はもうジェストには挨拶済みだからな」

そう言うとセレネは言う

セレネ「あ、あの。そろそろ私行きますので」

ファリア「わかったわ!セレネ、またあとでね」

セレネ「はい。では」

そう言うとセレネは講義あるであろう場所へと移動する

ジェスト「ねえねえファリア。すっごい美人じゃない?」

ファリア「そうよ。ハーフエルフだから凄い美人よ!」

美治「いいよなあ」

そう言うと4人は講義があるだろう教室へと向かう


昼。ある程度の講義が終わった

食堂にはたくさんの学生が集まり昼ごはんを食べている

ジェスト「うふふ。ハンバーグ定食。安くて大きくてたまらないわ」

バードン「ジェスト肉が好きとか悪魔だね~。私なんか野菜程度で満腹になるだめな胃だからね!」

美治「バードン。お前はしっかり食べろ」

バードン「不死の宿命…と言ったもんだからね」

そんな会話をしてるとファリアは周りをうろちょろする

美治「どうしたファリア?もしかしてセレネか?」

ファリア「うん。そろそろこっちに来るかなーって思って周り見てただけ」

ジェスト「セレネ…ちゃんは髪色緑だから意外とわかりやすいけどね?」

そう言うとお目当ての人がタイミング良く来た。セレネである

セレネ「ファリアさん!皆さん!すいません遅れて」

ファリア「大丈夫よセレネ。まだ昼ごはん終わってないから」

セレネ「よかった。さっき受けてた講義の人がやけに話が終わらない人でしたから…」

美治「あ~。いるいるそんな教授」

バードン「そんな長ったらしく講義されたら私の肌が溶けるよ」

美治「お前の肌は氷か」

ファリア「あはは…!でもそういう人いるわよね」

セレネは自分が持ってきた弁当を用意して食べていた。ファリアも母が用意してくれた弁当で食べている

ジェスト「あら。ファリアは弁当なんだ」

ファリア「そうよ。いつまで経っても過保護っぽい母だからこうやって弁当作ってくれるのよ」

バードン「いいなあ。私なんぞもし用意してくれるといったらりんご一個だもんね」

セレネ「そうなんですか?」

セレネは疑問の顔をするが美治は否定する

美治「その話聞いたことないぞ」

ジェスト「セレネちゃん。バードンの言ってること半分ウソだからあまり受け止めなくていいわよ」

セレネ「は、はい」

そう言うとまたしばらく5人は食べていた

バードン「ねえねえ、思ったんだけどさー」

美治「今度はなんだ?」

そう言うとバードンは明るい声で言う

バードン「私たち、ハーフで集まってるからハーフ同好会とか作ってみるのいいんじゃない?」

そう言うと4人はびっくりするような顔をする

ファリア「ハーフ同好会??何をする会よそれ」

バードン「んーと。ハーフ同士が集まって雑談するとこ!」

バードンが言うと美治はすぐに否定する

美治「そんなもん無理だろ!意味のない同好会なんて作れるか!」

バードン「だからさー。同好会とは呼ばずに『ごら…」

ジェストが遮る

ジェスト「バードン。漫画の設定のパクリでもするの?」

バードン「いや、そういうわけじゃなくてー」

セレネ「でも。楽しそうな同好会ですね」

セレネが笑顔で言うとバードンは喜ぶ

バードン「お!セレネちゃんわかってくれた!」

ファリア「認可してくれるかわからないけど、物は試し。なんて言うからちょっと言ってみれば?」

バードン「ファリアもGOサインしてくれる?」

ファリア「ま、まあ一応」

なんだかよくわからないが、バードンの案のハーフ同好会というのを認定してもらおうと放課後に近い時間帯にお願いしてみる

だが、絶対ムリだろうなあ~。というのを思ったファリア、美治、ジェストであった


というわけで放課後。大体の講義が終わった時間

5人は再び集まり2階の職員室の前にいた。バードンは期待な顔を。後の4人は不安な顔をしていた

美治「これは無理だろ」

バードン「話してみないとわからないって!」

ファリア「五分五分どころか何分の1ぐらいよ」

バードン「大丈夫だって!んじゃ!」

そう言うと意気揚々に職員室の中に入ったバードンであった

セレネ「…大丈夫、ですかね」

ジェスト「彼女、悪魔協会でも結構積極的な行動が多いからね…。こんな前向きアンデッド今までいないわよ」

美治「前向きアンデッドとか言い方が草生えるな」

ジェスト「実際そうだから…」

4人はしばらく待った。大体約10分ぐらいだろうか。職員室のドアが開き、バードンが戻ってきた

バードンの表情が明るい。これは成功か?

バードン「ふふふーん」

ファリア「どうなの?」

ファリアが言うとバードンが手に持った鍵を見せつけた

バードン「とりあえず上の場所へ向かおうか」

え?もしかして受理された??そんなこと思いつつ5人は上の室内へと向かう

4階の室内…ここはあまり使われることは無い。基本的にどの室内は鍵が閉まっており自由に入れない

目的の室内の鍵を使いバードンは開ける

そこには元々対話室だったのかソファーとテーブル。空っぽの棚があった。ちょっとホコリ臭い雰囲気がした

5人が中に入るとバードンが言う

バードン「…OKだって!」

美治「え、えええ…」

この大学謎だ。と思った美治。なんでOKなんだ…と思ったジェスト。簡単ね…と思ったファリア。あら…と思ったセレネ

バードン「まあ要するに何か同好会っぽい行動をしてくれれば大丈夫だってさ。だから5人じゃなくてもっとハーフの人増やそう!」

同好会っぽい行動とは…いいのだろうかそれ

ファリア「そう…ならいいわ…」

セレネ「私、あまりお友達いないから…難しいです」

美治「大丈夫だセレネ。私たち2年でなんとかする」

バードン「と!言うわけで!ハーフ同好会設立~!」

バードンは拍手しながら笑顔だった

ジェスト「…とりあえずわかることはここの大学はサークルを作るのが緩いってことがわかったわ」

ファリア「意外とやってみるもんね…」

そう思った2人であった

とりあえず一体何をすればいいだろうか。最初なので掃除はもちろんするが部員募集?をすればいいのか?

一応今日は案内だけで終わり本格的な活動はまた今度。ということになった。鍵はバードンが持ってることにするらしい


3人と別れてファリアとセレネと2人きりとなった。もう安心なのでセレネは自分より身長が上のファリアと一緒に歩く

セレネは自然とファリアの手を繋ぎ、歩く。今日の天候はなんだか涼しい。寒い国なので当たり前だった

ファリア「…今日はちょっと寒いわね」

セレネ「そうですね。でもファリアさんは天使だから寒いのは平気ですよね?」

ファリア「そうよ。天使って寒い場所が好きな種族なの。だから天使協会が多い国でもあるのよ」

セレネ「いいですね…。私も涼しいのは好きです」

そう言うとセレネはファリアの体をぎゅっと抱きしめる

ファリア「どうしたの?」

セレネ「いえ…なんだかファリアさんのこと抱きしめたくなって」

甘えたいモードが出たのかな。そう思いファリアもセレネの体を抱きしめる

ファリア「こうやっていつでも抱いていいのよセレネ」

セレネ「はい。とても嬉しいです」

セレネは一人ぼっちで大学にいた。だがファリアが呼びかけて仲良くなりカップルになった

こんな美人がどうして一人ぼっちなのかわからない。あまり友達がいなかったからなのだろうか

―――私はこの人をだれにも渡さない

ハーフエンジェルらしからぬ独占欲が湧いて出てくる。だからと言って友人たちを敵には回したくない

神様。どうか。私たちの恋を見守ってください。ファリアはあまり神頼みはしないが今はそう思う

抱きつくことを止めるとファリアは笑顔で言う

ファリア「さ、セレネの家まで見送るからね」

セレネ「はい!嬉しいです」

2人は仲良く道を歩いた


アメジア国。ここは普段から涼しい国

そんな夕方。風が気持ちよく通った日であった






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る