第6話
お湯をわかし先ほどのティーバッグを再度使いロイヤルミルクティーを作り応接間まで持っていく。
「お待たせ、もう落ち着いたかな。よかったら君のことや外の事を教えて欲しいんだけど。もう死んでたけど外に恐竜がいたよね」
「恐竜とな?翻訳がうまくいっておらぬのか、あれはギガントランドドラゴンじゃ。あれの牙を取ってくる依頼を受け、ここまでやってきて退治したのはよかったのじゃが見慣れぬ建物が目に付きそれは結界に覆われておるでないか。バリアブレイクの意を込めてデッドリィフレイムボムの魔法をぶつけたら、なんと跳ね返ってきおった。破る自信はあったのじゃが予想外のことにシールドを張るタイミングが遅れ余波の高熱でやられて倒れておったのじゃ。そこにお主が水をかけて目を覚まさせてくれたというわけじゃ」
うわ~、予想はしてたよ。してたけどマジで異世界転移だわ。
恐竜っぽいドラゴンに魔法、依頼って……
「もしかして依頼って冒険者ギルドとか?」
「そうじゃ、その通りじゃ。おっと、こうしてはおれん。あやつを見つけるのに予想外に時間を食ったでな。急いで戻らぬといけん」
冒険者ギルドか~
ギルド行っておめぇみてえなひょろいのが何のようだ。帰ってママのおっぱいでもしゃぶってなって言われてみてー
いや、たぶんそうなったらガクブルでなんもできないだろうけどな。
あー、そうだ。チートは?チート!
いや、神様とか会ってないし……
「ステータスオープン!」
「何やっておるのじゃ、おぬしは?」
右手を突き上げ叫んだ自分に冷めた視線が注がれるのが感じられた。
「……えっと、おじょうさん……ステータスを見るのはステータスオープンと唱えるのでは?」
「何をいっておるのじゃ、ステータスを見るのはギルドカードに決まっておるじゃろ、ほれ」
見慣れぬ感触のスマホサイズの金属板を渡された。
どれどれ……
何か書いてあるようだけど……読めぬ。
「これは上からメルモ・アーク・ラビッツ、103歳、極級魔道師、レベル89と書いておる。ステータスやスキルなんかは表示されぬようしておるので見えておらぬがの」
「えっ!? 103歳!? ば、ばばぁじゃん。まさかこれがロリばばぁというやつか」
「なんかロリばばぁとは聞きなれぬ言葉じゃが、むかっときた。もしや悪口ではあるまいの。これでもピチピチの103歳じゃ。3年前に成人の儀も無事終わらせておる立派なレディじゃ。わらわは長命種とのハーフであるでの」
ハーフ?
エルフと人のハーフでハーフエルフというやつかな。
ん?
んんん???
ち、ち○こ?
いや、ち、違うよな。毛に包まれてるし……
「なに目を見開いてガン見しておるのじゃ」
「ブルマの脇からなんかでてるから……」
脚の付け根のところから何か細長いものがちょろっと顔を出しこんにちわしている。
「なんじゃ?おぉ、これか。このブルマとやらは履き心地よく肌にフィットしておるのはよいのじゃが、尻尾を出す穴があいてないのでな。尻尾を後ろから股の方に回した後履いておったのじゃ」
「尻尾??」
「うむ、尻尾じゃ」
ブルマの後ろに手を入れフサフサした尻尾を取り出して見せてくれた。
このさきっちょ部分がブルマからはみ出てたのね。
びっくりしたわ。
次いでくしゃくしゃ鳥の巣無造作ヘアの頭をこちらに向け、手で掻き分け気持ち三角の小ぶりな耳も見せてくれた。
さ、触りたいがここはじっと我慢。ノータッチの精神だ。
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