侵略者

 そいつは、突然現れた。

 平和な日常をぶち壊す、侵略者。

 なぜそいつが現れたのか、俺には、分からない。

 今は、原因を調べている場合ではない。そんなことは、この侵略者を殺してからでいい。

 そうだ。俺は、日常を取り戻さなければならない。

 俺は、決意を新たにして、武器のトリガーに手をかける。

「ふざけやがって……! 俺は、お前を殺して、もう一度平和な生活を――」

 そこまで言うと、侵略者が動いた。

 ブワッと羽を広げて、飛翔する。

「っ!?」

 そのまま俺の方に突っ込んできたので、慌てて避ける。

 侵略者は、台所へと歩を進める。

「おい、そこには近づくんじゃねぇよ。晩飯が、台無しになるだろうが!」

 俺は、迷わず武器のトリガーを引く。

 弾丸が、飛ぶ。

 侵略者に直撃した。だが、苦しそうにじたばたすると、冷蔵庫の下へと潜り込んでしまった。

「ちくしょう、くそゴキブリ!」

 よりにもよって、残業で疲れてる日に出てくんな!

 もう少し、小さな侵略者との戦闘は、続きそうだ。

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