まさかの被せ入賞

 この結果を知った数日後、公募ガイドからメールが届いた。

 中身は定期的に送られてくる、コーナーの紹介だった。最初にあったのが、


「先日は「高橋源一郎の小説指南 小説でもどうぞ」

第7回「写真」にご応募いただき誠にありがとうございました。


先日、第7回の結果が発表となっております。

結果につきましてはWEBサイトをご覧ください。

https://www.koubo.co.jp/reading/rensai/oubo/douzo/douzo07.html」


 このタイプのメールは今までも送られてきており、発表にはなってるでしょうよ、まあ暇があったら見ますけど、くらいの気持ちだった。しかしその内容を見て私の心拍数は一気に上昇した。


「なんとういうことだ……」


 なんと初めて佳作に選ばれたのだ。

 10回以上応募し続けて振られ続けたのが、なんと2作目で佳作入賞。こんな嬉しいことが2つも続いたのだ。これはいよいよ死ぬぞ、と危機感が増し、急いで筆をとった限りである。今回も高橋先生の嬉しい講評をいただき、天にも昇る思いだった。

 ここで一つ嬉しい悩みがある。

 どちらが初受賞になるのか、である。実際に連絡をいただいたのはカクヨムだが、正式に発表となったのは公募ガイドが先である。まあどっちでもいいか。


 嬉しいことは言い出したらキリがないが、一つだけ確かなことがある。自分は間違っていなかったということだ。これはとても重要なことで、0と1は雲泥の差があるということだ。

 0ではやはり何か致命的な、自分にはわからない欠点があるのでは、という疑惑を払拭できない。しかし、一回でも評価してもらえれば、「少なくとも大きくは間違っていないのだろう、このまま続けていいんだな」と思える。これは心境面では大きな変化である。

 ここ数日はこれらをおかずに、白飯を食べ続けることができるだろうな、そんなことを考えていると、またまた不可解なメールが運営様から届いたのだ。


 これについて皆様にお伝えできる日が来れば報告したい。いつかきっと来るだろう、その日まで——。

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