薄暗い小道を進むと、壁に埋まるような形で、ぽつん、とお店があった。
古びた入口で、のれんには食事処と書いてある。商い中と書かれた木の札が、見知らぬ私のことを訝しげに見ている。
新しいことをしたい私。
暗い路地にたたずむ怪しい飲食店。
そして何より、私はお腹が空いている。
入らない理由はない。背筋を伸ばして、勢いよく引き戸を開ける。
ガラガラ、という音がしたのは、扉が店内の様子を教えてくれたのかもしれない。しん、として静かだ。
入口で立っていると、奥の調理場からおばあさんが顔を出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます