シロツメクサ

夏。校庭の端には緑が生い茂っている。ゆかはみかと一緒によつばのクローバーを探していた。


「みかぁ。あった?なかなか見つからない」

「うーん」


ゆかは手元でコソコソとなにかしている。

みかは気になって、少女のもとへ駆けつけた。

額には汗がにじみ、砂と緑が混ざった音がする。


「何してるの?」そうみかは優しく問う。


なんだか嬉しそうに、目を輝かせながら、みかを見つめる。そして照れくさそうに言うのだ。

「お姫様、指輪です。」


シロツメクサで作った小さな指輪をみかの薬指に。


「すごい。どうやって作ったの?教えて!」


みかは無邪気に微笑んで、2人で輝くシロツメクサを探す。

二人に約束はここに結ばれ。

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