第4話 地元の治安
1980年代から1990年代のバブル期から2010年代まで台頭していた暴力団が暴対法により、弱体していったものの最近では半グレと呼ばれる組織の掟としがらみに囚われずに徒党を組んだ集団による犯罪や海外からのマフィアなどが密かに勢力を伸ばしつつあった。
福岡県福岡市 中洲・天神郊外
九州で全国的に知れた繁華街のネオンが目立つ中洲はいつも通り、居酒屋や無料案内所のキャッチが営業の声かけをしたり仕事終わりのサラリーマンや労働者が遊びに来たりなど賑やかさがある裏では中国、台湾、韓国、ベトナム、フィリピンなどから犯罪組織がのさばるようになった。
つい最近では行き場のない女性や借金背負った女性、家出少女に売春や美人局をさせたりして荒稼ぎした挙句、その罪を韓国マフィアの武器商人になすりつけようとして元軍人や元警察官(元機動隊含む)に集団リンチされて殺害される事件まで起きている。
志賀3曹は久しぶりの休暇だったのもあって久しぶりに妻の実家がある福岡に少し散歩していた。結婚してから娯楽にあまり興味を示さなかったが長年、千葉県にいたことから福岡県に異国感を感じていた。
周りの人々の声を聞くと英語や中国語、韓国語などの言語が飛び交っていた。そしてたまにベトナム語かスペイン語らしき言語も聞こえることもあった。
時間も遅くなりそうで遅くなれば口うるさい妻に怒られるだろうから早めに帰ろうとすると突然、どこの言語か分からない怒鳴り声や罵声が飛び交い始める。
志賀3曹は驚いてキョロキョロして白人の男性と目が合ってからお互い「何があったんやろ?」と言わんばかりに目を合わせ続けた。
遠くからで見えづらかったがフィリピン人と中国人が殴り合いの喧嘩を始めたようで他の者が注目している。
志賀3曹は少し距離を遠ざけようと後退りしてさっき目があった白人と偶然隣り合わせになった。
「おい、あんたも下手に見に行かんほうが正解さ。」
白人は流暢な日本語で志賀3曹にそう言って連れの仲間と一緒にその場を離脱する。
志賀3曹も白人が言うことに納得した。確かにもし万が一事件に巻き込まれて警察沙汰となると自衛官という立場上ややこしくなるからだった。最悪、服務事案として挙げられかねない。
すぐその現場から離脱して妻子が待っている家に帰ることにした。
ちょうどバスを待っていたところパトカーのサイレンが鳴り響き、何台も出動しているようである。
(どうせ外人同士のいざこざだろ?大袈裟な。)
そう思ってバスに乗って博多駅へと向かった。
箱崎駅に降りて徒歩で妻の実家へ帰った。
妻に渡されたお金もあまり使わず結局は返して買っていたお茶を口にする。
そして翌日、テレビのニュースで中洲郊外の繁華街でフィリピン人男性が拳銃で射殺される事件が起きていることが報道されていた。
志賀3曹は飲み残して冷蔵庫に入れていたお茶を飲んでいるところ吐き出しそうになった。
殺害された被害者であるフィリピン人男性の顔に見覚えがある。そう、昨日中国人らしき男と喧嘩していた者と同一人物だった。
正確には名前的には多少日本人名に近い名前が入っているから大なり小なり日系の血も入っているんだろうけどそれはさておき全くの他人とはいえ昨日見た顔が殺されたことに関する衝撃の方が凄かった。
警察のパトカーが複数サイレン鳴らしながら通ってたのもそのせいなのかと確信する。
犯人は案の定、中国人で拳銃が使用されていたからそこらのチンピラじゃないことは明らかでそれなりの組織に属している連中なのは間違いない。詳細までは報道されていないがほぼクロだと思って良いほどだった。
携帯電話(スマートフォン)のニュースアプリでも投稿されており、インターネットアプリのヤッホーのコメント欄には中国マフィア、工作員、テロリスト説が上がっていたが志賀3曹はこれ以上何も考えないことにした。
あれから借りている賃貸がある千葉県へ飛行機で戻り、ずっと停めてあった私有車に乗って家路に着く。
久しぶりに福岡県に帰ってみたら、まさか自分が小学生の頃にあったヤクザ騒動みたいなことがあるとは思ってもいなかった。
確かに自分が旅立ってから数年、いや下手したら10年に近づく段階で地元は外国人も増えて栄えているのは栄えているがお金持ちそうなサラリーマンというのが減っているように感じた。
千葉県も一部治安が悪いところはとことん悪いとは聞くが志賀3曹はそこまで気になるほどではないと思っていたが、それより心配なのが首都直下地震程度だろうと思うようにすることにした。
考えてばかりだとキリがないからだった。
福岡県に帰っても千葉県にいても大した変わりようはないとはいえ、「そもそも日本自体の治安が多少悪くなったのは外国人のせいだ!」とか叫ぶ者も左右思想問わず多かったが、税制絡みで住む場所を失った者が増えた者も原因の一つでもあると考えられてる。
数年前から少しずつ住宅ローン破産や奨学金破産が目立つようになっていたが、今年ばかりはドン!と反動が来るかのように破産者や倒産していく店舗や中小企業が増え、食うに困った者による窃盗や強盗、恐喝などの犯罪も増えてきていた。
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