Episode5

『お前はなんで悪魔と結婚したんだ!』

「だってベリシャのことを愛してるから…!」

『人間のあんたは邪道なことをしたのよ!』

「違うよ!邪道なんかじゃない…!」

『悪魔と仲良くして良いことなんて一つもない!お前は何をしでかしたんだ!』

「ベリシャはそんな悪魔じゃない…!」

『ふざけるな!お前はもう一族ではない!出ていけ!!』

「やめてよ…!どうしてベリシャと結婚するのはだめなの…!」


朝、真衣ははっと目が覚める。悪夢を見た。家族から否定される夢を…

真衣はベッドの上で泣いていた。家族に批判される夢。それはフラッシュバックのように思い出す

真衣「ひっく…うわああん…!」

隣で寝ていたベリシャがすぐに起き出す。真衣が泣いているのに気づき、彼女の肩を抱く

ベリシャ「どうしたの真衣?もしかして…悪夢見ちゃった?」

そう言うと真衣は泣きながらしゃべる

真衣「うっ…うっ…ベリシャ…私…間違ってないのに…」

ベリシャは真衣との家族との間で結婚したことを大いに悩んでいた。こうやって思い出しては泣いてしまう

だが、もうそんな理解をしてくれない家族とは離れた。…はずなのに心の傷として残ってしまっている

ベリシャは心優しい声で真衣に言う

ベリシャ「真衣…私は貴女を愛してる。家族のことなんて忘れていいのよ。けど、心の傷を負ってるのなら精神科もありね…」

真衣「ベリシャぁ…!」

真衣はそう言うとベリシャに抱きつく

ベリシャ「大丈夫。大丈夫よ。高位悪魔として真衣の全てを守ってあげるからね…よしよし…」

抱きついた真衣の頭を優しく撫でながら朝が過ぎていく


朝を過ぎた昼…

華奈は今日は出社する日だった。出社をして内容を上司から説明しつつ、その後の予定を組み込んだ

しかし、華奈はあまり行きたいとは思わない。苦手な人はいないが出社するだけでもうつを引き起こしそうだからだ

そんな緊張の出社を終えて会社から出る。華奈は深いため息をついた

会社が終わったら次はクリニックだ。会社で精神が削りとられた状態でクリニックへと向かった

精神科クリニックで先生と話し、薬をもらう。これだけでも意外と時間がかかる

特別薬の増減はなかった。それだけでも幸いだ。そう思うと早く家に戻りたい。愛しい人の待つ家に戻りたい

この国に意外とあるバスに乗り込み、家の近くのバス停まで乗った

ようやく家についた。着ている服を脱ぎ適当に置き、ソファーに座る

あ、そうだ。今日はメイは作業で朝はやく行った。まだ帰ってないので恐らく時間のかかることをしているのだろう

造園業は早く終わったり遅くなったりその内容によってバラバラだ。だがエネルギーのある人なのでそこまで疲れはないだろう

華奈「おっと。洗濯物干さないと…あと庭の手入れ」

そう言うと疲れた体で華奈は家事をする。今日もよく晴れている

とりあえず洗濯物は干した。お次は庭だ。すくすくと育っている野菜を見てほっとする

ちょっとだけ雑草が生えてきた。当たり前のことだ。いらない雑草を抜く。これがあると野菜の成長を止めてしまうからだ

少しの雑草でも雑草だ。だから抜く。中腰で抜いて終わったら少し腰が痛くなった

中腰になったぐらいで痛くなるのはまずいかもしれない。運動不足か。筋トレでも軽くしようか

そんな庭を見ながらちらっとお隣さんを見る。おや、真衣がいた

彼女もいつもどおりに洗濯物を干していた。そんな彼女だが…

華奈「ん、なんか格好が違う…」

そう思うと真衣との目が合う。真衣は気づくと華奈の元へとやってきた

真衣「やっほー華奈」

彼女が近くへと来た。だが、格好が薄着だ。この服ってなんて言ったか…

華奈「えーと。真衣。この格好は…」

真衣「ネグリジェだよ」

ネグリジェ…そう言えばそんな服がある。だが薄着すぎて見えてはいけないものが見えてるような…

華奈「そんな格好で大丈夫なの?」

真衣「大丈夫だよ~。ほら、パンツも履いてるし」

そう言うとネグリジェの下のほうをちらっとめくった。パンツが見えた。色はピンクだった

華奈「いやいや!いいから!誰かに見られたら恥ずかしいわよ!」

華奈はそう言うが真衣は平気そうな顔をしている

真衣「平気だよ。だって見られるの安心できるお隣さんとベリシャだけだから!」

いや…ちょっと待て。ちゃんとブラジャーも着けてるのか?なんかチラチラと胸のピンクが見える…気がする

そう考えると真衣は言う

真衣「華奈だって…なんでブラジャー姿にパンツなの?」

え?あ…。華奈は今更自分の格好に気づく。しまった…真衣のネグリジェ姿よりももっと淫乱な格好をしてた

というか自分はそんな姿で雑草抜きと水やりしてたのか!これはいけない…!

華奈「い、いや。これは…!」

真衣「あはは!結局一緒だね!」

無意識。その言葉が似合う。私はこういう無意識をやる人だったのか…生まれて数十年。ようやくわかった

そんなどちらも恥ずかしい格好でお互い様だった。華奈はもう一度真衣の格好を見る

ふと、褐色の肌に赤い斑点みたいなのが見えた。ん?蚊に刺されたのか?

華奈「ねえ真衣。その赤い痕は?」

そう言うと真衣は恥ずかしがらずに言う

真衣「これ、ベリシャのキスマーク!今日ちょっと怖い夢見たからベリシャに口と体にキスをしてもらったんだ!」

な、なるほど。さすがサキュバス

華奈「愛の証…ってやつかしら」

真衣「そんな感じだよ。ベリシャにキスされるのが一番好きなんだ…」

悪魔とは言えど、愛してる人には尽くす種族なんだなあとは思った。私もメイにキスマーク付けてもらいたいかも。と思う

ふと、真衣がこんな格好してるのなら普段のベリシャはどんな格好だろうか…質問してみる

華奈「真衣、ベリシャって普段はどんな格好してるの?」

そのことを言うと衝撃の発言をする真衣

真衣「あのね。基本的には下着姿なんだけど、たまに裸で家にいるときあるよ。ベリシャの裸はキレイなんだから!」

…なんちゅー高位悪魔だ。やっぱりサキュバス

華奈「そ、そう…」

さすがに言葉が選べない。ただ一言で終わる

真衣「あ!そろそろベリシャ戻ってくる時間だからまたね!」

華奈「ええ。後でちゃんと着なさい」

真衣「わかってるよ~」

そう言うと真衣は自宅へと戻っていった

華奈「…私もちゃんと普段着を着よう…」


昼過ぎ、メイも戻り2人で昼ごはんを食べた

さっき話した真衣の薄着姿と華奈の下着姿の話をしたらメイは笑っていた

メイ「あっはっは!お互い様でそんな薄着してたんだ~!」

華奈「庭に出る前に気づけばよかったわ…」

メイ「でもそこまで気が許せる隣人同士になったのね~。こっちとしてもなんだか嬉しいわね」

華奈「ベリシャに至っては裸でうろつくらしいから…」

メイ「マジで。サキュバスって凄い悪魔ね」

華奈「こうなると高位悪魔はこんな悪魔だらけなのかしらと思うわ」

メイ「ベリシャだけでしょ~。あ~面白い話!」

さすがに今の華奈は普段着を着ているが今度は注意しようと思った

そんな会話をすると、玄関ドアのノックオンがした

華奈「…間違いなくベリシャ!」

メイ「え?わかるの?」

そう言うと華奈はメイのほうに顔を向ける

華奈「ベリシャってノックを4回叩くのよ。真衣だと3回なんだけどね」

メイ「へ~。よくわかるね」

メイが言うと華奈は玄関へ行きドアを開く。立っていたのはやはり華奈の言う通りの人物だった

華奈「な、なに。ベリシャ」

前の悪魔の本気の目を見てから若干ながら怖い気持ちになっている華奈

ベリシャ「ふふふ…。華奈。さっきはごめんなさい」

華奈「? ごめんって?」

ベリシャ「真衣のことよ。ネグリジェ姿で貴女と話してたことよ。薄着で対応してたの、ちょっと不注意だったわ」

華奈「いや…私だって下着姿で真衣と話してたから一緒よ一緒」

ベリシャ「あら。貴女もなかなかのものね」

そう言うとメイが華奈の側に行く

メイ「ねえねえベリシャって裸でうろつくってほんと?」

メイが突然なことを言い出し始めた

華奈「ちょ、メイ!」

しかしベリシャは笑顔で言い始める

ベリシャ「そうよ。基本的に下着だけど、お風呂から出た後しばらくは裸体でいるわ。おっぱいとおまんこ見せつけるの。

そうすると真衣は普通に誘惑されるのよ。でもこれも体関係の呪術のひとつ…。そんな感じね」

つ、ついに言った。淫語である。メイは普通の顔してたが華奈は顔が赤くなる。ところで体関係の呪術とは…

華奈「そ、そうなの…」

メイ「なかなか良さげな体格しててなおかつサキュバスだからそうなるのね~。ベリシャ普通に良い体格よ」

メイ、ベリシャをべた褒め。嫉妬はどうした

ベリシャ「ふふふ。でも毎日じゃないわ。真衣はヒューマンだからちょくちょくやっても疲れるだけよ」

華奈「あ、そうなんだ…」

さすがの華奈はその言葉を聞きほっとする

ベリシャ「そういうこと。じゃ、それだけだから」

華奈「うん。わかったわ」

ベリシャは後ろを向き帰ろうとしたが、ぼそっと小声で何かを言った

ベリシャ「心から許せる隣人さんと乱交できれば嬉しいわね…」

メイ「え?ベリシャ?」

華奈とメイはその小声が聞き取れなかった。メイの言葉に反応せずベリシャは隣の家に戻る

メイ「…何かを言ったような」

華奈「気の所為じゃない?」

そう言うと華奈はドアを閉める


なんだかんだしてると夜になった。華奈が食事の支度をする。今日は魚を使った料理らしくメイは喜ぶ

メイはテレビを見る。そう言えばお隣さんはどっちが料理するのだろうか?多分真衣だとは思う

ベリシャはなんとなく料理作れ無さそうなイメージはある。だが実際確認しないとわからないだろうが…

そんなこと考えつつテレビを見ていた。焼酎も当然飲む

メイ「出た。ローマニア帝国」

この世界の大陸のど真ん中に大きい帝国がある。そこは帝王が治めてる国があるという

その帝国の広さもこの世界のナンバーワンだ。海に面しておらず、内陸部のみの国だ

帝国の帝王がテレビで映し出されていた。その姿、さすがに帝王っぽかった。まるでゲームに出てきそうな人物だ

ここはそこまで居心地は悪くなく、住めば都のような住みやすさらしい。種族もたくさんいる

メイ「帝王が治める帝国…なんだかこう見ると面白いわね」

広いゆえに住む場所もたくさんある。昔ながらの建物が多く、地震などと言った自然災害もほとんどない

しかしローマニア帝国まで行くのが大変そうだ。なんせ内陸部なのでそこまで行くのも難しそうだ

別に今住んでいる場所を離れる気は全くないのでただ見るだけにした

するともうできたのか。華奈が料理をテーブルに置く。メイも椅子に座る

メイ「わ~!さばの味噌煮におまけに刺し身まで~!プラス白米に味噌汁ね」

華奈「そうよ!…なんで白米と味噌汁はおまけ程度の声のトーンになるの?」

メイ「いや、私魚大好きだからさ…」

華奈「ふふふ、わかってるわよ」

メイ「いただきます」

2人は食べ始める


2人のイチャイチャタイム…まだまだ新婚の2人はこの時間を有意義に過ごしていた

身を寄せ合い、2人してお酒を飲む。メイは焼酎。華奈は発泡酒…。メイは口を開く

メイ「…ベリシャの体に嫉妬しそうになるわね」

メイが不思議なことを言いだした

華奈「どうしたのメイ?」

メイ「ほら…ベリシャって体付きすごいいいじゃない。あんな体格してて美人の嫁さんもらって…すごいわよね」

華奈「…私の体格じゃ、だめなの?」

華奈が悲しそうに声を言うと慌ててメイは修正する

メイ「いやいや!華奈の体もいいわ!っていうか私華奈の体じゃないと認めないから!」

そう聞くと華奈はすっとグラスを置き、メイを見つめる

華奈「なら…とことん、私の体を味わってほしいな…」

メイ「そうね…華奈の体…味わうわ…」

そう言うと2人はキスをする


一方で真衣とベリシャは同じようなイチャイチャタイムになっていた

真衣は服を着ているのにベリシャは風呂から出たのか裸だった。そして何かの匂いをかいでいた。それは…

ベリシャ「すー…すー…」

真衣「も、もうベリシャ…!私のパンツをかがないでよ…!」

ベリシャ「あら?これをしないと私濡れてこないのよ。それにいい香りよ…」

ベリシャは真衣の使用済みパンツの匂いをかいでいた。思いっきりかいでいる

真衣「そこまでしなくていいよ…」

ベリシャ「ふふふ…おまんこも濡れてきた…真衣…舐めなさい…」

そう言うとベリシャは局部を広げて真衣に見せつけた。真衣もその姿にドキッとして命令どおりにする

真衣「はい…ベリシャ…」

真衣は静かに局部を舐め始める


リュウキュウの夜

今日も一段と仲良くしていた


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