第27話
シェアロのパーティからもらったアイテムをすべて売り捌き、合成屋へと向かう。
あのPKたちはシェアロに裏切られるなんて微塵も疑ってなかったようでパーティ専用アイテムボックスにほとんどのアイテムを預けいたみたいだ。
そのいくつかと元々狙っていた精霊結晶をシェアロから師匠の俺に献上してもらったので予定よりも大幅な時間短縮に繋がった。
精霊結晶は中位精霊からのドロップなのだが、あの場所ではそもそもポップすることが珍しい上にドロップの確率も低いため、結構根気のいる作業になると思っていたが、なんてラッキーなんだ。
シェアロが舎弟だとか言い出したときはめんどくさいと思ったけど、案外いいかもしれない。
そんな弟分は特訓をするとかで妖精の隠れ里に残った。
「アンドロマリウス、随分と上機嫌ね」
「当然だろ、フェアリーリングの合成も無事、終わったし、やりたいことが沢山ありすぎてありすぎて、楽しすぎだろ!!」
楽しいのはいいことだ。
やる気がみなぎる。
第三の街シュピルナトリッテであれを見てから特にそうだ。
闘技場、PvP専用の建物でソロバトルからパーティ戦、バトルロワイヤルなどさまざまなルールでプレイヤーたちが鎬を削っている。
あそこの上位ランカーこそがプロにスカウトされる。
今はまだプロリーグが設立していないため、スカウトはないだろうが、半年もすれば色々な企業によるスカウト合戦が始まる。
そこに間に合わせるためにも闘技場でランカーになれるように戦力アップをガンガンしていかなければいけない。
人の往来が激しく、熱気渦巻く闘技場を後にする。
今の俺ではまだまだ足りない。
向かう先は王立研究所跡地、俺のレベル、装備を鑑みればギリギリいけるかどうか。
新しい装備を試すにも修行にもドンピシャでいい。
しかも、ドロップアイテムも欲しいものなので一石三鳥。
ただし、死ねば最悪。
だからって悠長にやってはいられない。
俺には才能がないんだ。
妖精王シェアロと戦って改めて痛感させられた。
-ステータス-
名前:アンドロマリウス
種族:ヒューマン
レベル:26
称号:ルーキー
武器:魔本
防具: ドラゴンスケイルジャケット、ドラゴンスケイルシューズ、ドラゴンスケイルズボン、ドラゴンスケイルグローブ
装飾品:妖精の止まり木、フェアリーリング×10
-王立研究所跡地-
かつて王国最先端の知恵と技術が集っていたが、とある事故をきっかけに閉鎖。
残された警備用のゴーレムが虚しく徘徊しており、侵入者は容赦なく攻撃される。
推奨レベル:35
-ゴーレム-
人工的に作られた魔法生物。主に泥や土、金属を用いて造られる。使用される素材によって性能が天と地ほど分かれる。
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